ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない アニメ・原作比較感想第10話後編
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2016年春アニメお気に入り_ジョジョ(アニメ)

感想前編では拾えなかった原作との差異をピックアップ。
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第10話「イタリア料理を食べに行こう」
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会
<深夜の奇行……?>

冒頭の夜中の包丁研ぎはアニメオリジナル。一見ホラーテイストなのだけどそうでなかったのは原作既読orアニメ視聴済みならご存知のところで。「杜王町ラジオから繋げない」というのが一種の逆トラップなんでしょうね。日常的な描写主体であるOPをカットするのも、日常と非日常の隣接性が逆転している今回の話らしいありよう。
<「トラサルディー」と霊園の位置>


「兄貴の墓参りしたら何か食おうぜ仗助よお~~」
トニオの店の近くの霊園が形兆の葬られたところだと言うのは原作の地図で明らかになっていましたが、墓参りに言及するのはアニメオリジナルにして初。仗助達の家や学校からも外れた場所なのですが、墓参りに来た際に見つけた……となることでここに来たのが自然になっています。合わせてあくびの描写も加えたりと、億泰の体調の描写もフォロー。
<新しくできた店>




「ここか? ずっと空き家だったよな……」
その後の億泰の台詞も含め、店ができたのをハッキリ新しいと言及するのはアニメオリジナル。これは仗助を不審がらせるための(最近引っ越してきた=「惹かれ合った」のを疑わせるための)ものかしらん。ついでに原作では看板はイタリア語主体だったのですが、アニメでは見やすさ重視でカタカナのみになっています。
<トラサルディーという店>


トニオがウェイターも兼ねているためトラサルディーはテーブル2つのみという狭いお店となっていますが、そのあたりの説明はカット。彼が修行した先や日本を選んだ経緯の説明も後の場面からこちらに移動して1セットに。今回は全体的に、トニオの説明台詞はまとめてコンパクトにしている傾向が見られます。
<体調が悪いのは>


億泰「頭が悪いっていわれなかったのがうれしい♡」
体調を見ぬかれた時の億泰の小さい吹き出し台詞はカット。代わりにWeb予告で……ということでしょうかね。娼婦風スパゲティを食べた時の「味に目覚めたァーっ」とかも結構好きだったんですが……
<たとえるなら>



億泰「たとえるとアルプスのハープを弾くお姫様が飲むような味っつーかスゲーさわやかなんだよ… 3日間砂漠をうろついて初めて飲む水っつーかよぉーっ」
億泰の例え台詞はアニメで絵付きに。グラスに映るという形で2つの説明を間断なく繋げているのがよくできている。例え台詞はこの後もありますが、そっちはあしたのジョーとか絵にされても困るしなw
<背景リアクション>


水を飲んだ時の億泰の背景は原作を再現。色に加えてSEが付いたことで彼が感じた驚きが分かりやすくなっています。

で、不穏な状態の時は背景は紫になり


青と緑の途中経過を経て

億泰が満足すると金色、というのが今回の基本パターンw
<料理描写>


料理の乗った皿はなぜか全て真っ白に統一。一方で材料などの説明文字が立体化されて微妙に視覚効果を発揮しています。パスタの際の説明などはちょっと長めなので、その間に飽きさせないためのものかな。
<億泰の性根>





「ケチくせえ野郎とは思っていたがこれほどだったとは!」
原作では億泰はあくまで1人で美味しそうに食べていたのが、仗助にトマトをあげると見せかけてやっぱり食べちゃうという微笑ましい(?)形に変更。ホントどれだけ気に入ったのよ億泰www
<皿に乗せていいものか>



トニオ「では少しの間失礼しマス」
億泰の垢ソフトボール皿は原作通り。アニメだと乗せる描写が追加されているのでなにげにギョッとするシーンですねこれ。
<世界の違い>




億泰「あいつ天才だぜっ!トニオって料理人はよおーーっ」
この台詞の際、原作だと億泰は上着を着ていたのがアニメではそのまま。仗助と億泰で着ている服が違うことで、(見えて)いる世界の違いが鮮明になっています。調理場へ去っていく姿を横から描いたことでAパートラストのカットが自然なのもベネ。
<視界の違い>

仗助「さっきからこの料理や水が異常すぎるとは思わねーのかよッ! 怪しいぜッ!」
仗助の台詞とともにこれまで描かれていない角度からのカット。鳥の置物によって「視線」が意識されるようになっていますが、これにより億泰に対して新しい「見方」を仗助が語っているというのが感じやすくなっています。
<僕の横向きの親知らずも治らないものか>

仗助「歯が!奥歯がこんなスピードで!」
<豹変>






トニオ「そこで何をしている~~~~ッ見タナァ~~~~っ」
調理場を暗く映すことで雰囲気の切り替えに成功、更にトニオの「光の加減」とかで説明がつかないレベルの色変更で事態の急変や豹変ぶりが際立っています。これで内臓の黒塗りも違和感が薄れる上、明るさが戻るのとトニオの正体が分かるのが連動するという一挙4得。

そしてこちらは億泰と仗助の背景色の違いで天国と地獄w
<スタンドのデザイン>


トニオ「さ、料理を続けましょうか」
トニオのスタンド「パール・ジャム」とトマトを重ねるカットの追加で料理との親和性を強調。トマトが割れてトニオの腹も割れてメデタシメデタシ。というかパール・ジャムのデザイン、リンゴみたいなものだと思ってたんですがトマトと解釈した方がいいのか。腕などが緑なのもまたいい配色だなあ。
<ご来店したい>


トニオ「またのご来店お待ちしてます、グラッツェ」
アニメオリジナル、お客を見送るトニオでBパート終了。来店したいよ!コース食べたいよ! コラボ企画や個人でも再現レシピなどが見受けられる辺り、このトニオ編の影響力はやっぱりすごいものですね。
関連:
2013年冬アニメ 視聴予定リスト(1部2部感想リスト)
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 感想リスト
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない感想 リスト
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第1話「空城丈太郎!東方杖助に会う」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第2話「東方仗助! アンジェロに会う」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第3話「虹村兄弟 その1」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第4話「虹村兄弟 その2」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第5話「虹村兄弟 その3」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第6話「広瀬康一(エコーズ)」
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第7話「間田敏和(サーフィス)」感想前編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第7話「間田敏和(サーフィス)」感想後編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第8話「山岸由花子は恋をする その1」感想前編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第8話「山岸由花子は恋をする その1」感想後編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第9話「山岸由花子は恋をする その2」感想前編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第9話「山岸由花子は恋をする その2」感想後編
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第10話「イタリア料理を食べに行こう」感想前編

にほんブログ村