それでも私にとっては/甘城ブリリアントパーク10話他2014/12/5感想
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甘城ブリリアントパーク 第10話「もう打つ手がない!」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第22話「鹵獲」

なんとか都合が片付いたので平常通りに更新。来週は泊りがけなので無理(´・ω・`) 今日の2作品は話の連続性という意味で対照的だなあ……
甘城ブリリアントパーク 第10話「もう打つ手がない!」
©賀東招二・なかじまゆか/甘ブリ再生委員会



伸びゆく入場者数に、パーク存続への希望を感じ始めたキャスト達。しかし、入場者数を正確に把握している西也はこのままでは存続条件の入場者数を達成できないと焦りを感じていた。そんな折、ラティファが再び倒れてしまい……
再びシリアス展開の10話。ラティファのけなげさ、彼女を助けたいと西也が願う過去の理由、彼に感化されたモッフルの励まし。それぞれの登場人物の思いが痛いほど伝わってくるのだが、見ている僕の方がどうもそれに乗り切れない。先週までのトラブルへの場当たり対処コメディーで、4話までの視聴姿勢が自分の中で失われてしまっているのを痛感させられた回でした。
象徴的なのが西也が「できることはなんでもやる、1人でも多く」というかつての姿勢を否定してしまう部分で、そもそもここ5~9話でそういった内容が断絶してしまっているのにそれをやられても焦りの重みを十全に感じることができないのです。「テーマパークの住人は魔法の国で西也も魔法を授かったわけだけれど、再建への道に魔法はない」。3話で西也が例え1人でも多くの客を呼び込もうとする姿勢を示したのは、そういう主張なのだと自分は受け取っていたのですが、ルブルム回あたりからはそうした地道な動きも、拾ったものを戦略的に活用する様もまるで見せてはくれなかった。冒頭の活況で示されるように成果は出ているし、西也がそうしたことをしていなかった筈はない。けれど、それはきちんと見せて欲しかった。ドタバタ劇だけで覆ってほしくはなかった。今回がよくできた話であればあるだけ、残念に思えてしまうのが悲しい。
関連:
甘城ブリリアントパーク 感想リスト
甘城ブリリアントパーク 第1話「お客が来ない!」
甘城ブリリアントパーク 第2話「時間がない!」
甘城ブリリアントパーク 第3話「テコ入れが効かない!」
甘城ブリリアントパーク 第4話「秘書が使えない!」
甘城ブリリアントパーク 第5話「お金が足りない!」
甘城ブリリアントパーク 第6話「人手が足りない!」
甘城ブリリアントパーク 第7話「プールが危ない!」
甘城ブリリアントパーク 第8話「恋心が届かない!」
甘城ブリリアントパーク 第9話「チームワークが生まれない!」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第22話「鹵獲」
©AIOS/PROJECT ARGEVOLLEN


イズミ大佐から、サモンジ率いるペルフェヴォルン部隊の鎮圧を頼まれた独立第八部隊。無茶と思えるその指示に隠された意図とは……
抗戦か、和平という名の降伏か。2択が提示された前回の状況でトキムネ達が取ったのはそのどちらでもなく「隊長を止めること」。上層部や商売人達という遙か頭上で繰り広げられてきた暗躍は再び遠くに行ってしまったわけだが、そのことがむしろ心地よい。トキムネ達はサモンジだけを見ているし、サモンジにしても戦術的な理由を兼ねてはいても待っているのはあくまでもトキムネ(をアルジェヴォルンから降ろすこと)。奇しくもカイエンが語ったように、「国民の意思」なんてひとくくりにできるものではなく、一人ひとりそれぞれの数だけ意思があり、そしてそれは何よりもまず身近な人間に向けられる。この作品が独立第八部隊というミクロな社会の中で成立するドラマなのだと、ようやく理解できたように思います。
また戦況づくりとしても、「敵機を操って自軍機にしてしまう」というそれだけ見ればチートな能力を「根は同じところが作った機体」という形で理屈付けし、一方で「鹵獲」という視聴者に首を傾げさせるサブタイも用い……と、作風を崩さず自然さと意外性を両立させている手腕がお見事。

しかしそろそろ壁が足りなくなってきそうなんですがどうしたものか。
関連:
白銀の意思 アルジェヴォルン 感想リスト
白銀の意思 アルジェヴォルン 第1話「遭遇」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第2話「目覚め」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第3話「ワンマン・アーミー」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第4話「帰還」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第5話「奇襲」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第6話「走れ、ジェイミー!」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第7話「陸繋島(ベルハルス)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第8話「再戦」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第9話「約束」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第10話「不在の果て」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第11話「拳(いかり)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第12話「ナンジョウ・レイカ」
白銀の意思 アルジェヴォルン 特別編 独立第八部隊 激戦の軌跡
白銀の意思 アルジェヴォルン 第13話「青と藍」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第14話「亡霊」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第15話「嵐(シュトゥルーム)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第16話「凍結」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第17話「敗北」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第18話「訣別」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第19話「決意」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第20話「もうひとつの意識」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第21話「動乱」

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甘城ブリリアントパーク 第10話「もう打つ手がない!」
©賀東招二・なかじまゆか/甘ブリ再生委員会



伸びゆく入場者数に、パーク存続への希望を感じ始めたキャスト達。しかし、入場者数を正確に把握している西也はこのままでは存続条件の入場者数を達成できないと焦りを感じていた。そんな折、ラティファが再び倒れてしまい……
再びシリアス展開の10話。ラティファのけなげさ、彼女を助けたいと西也が願う過去の理由、彼に感化されたモッフルの励まし。それぞれの登場人物の思いが痛いほど伝わってくるのだが、見ている僕の方がどうもそれに乗り切れない。先週までのトラブルへの場当たり対処コメディーで、4話までの視聴姿勢が自分の中で失われてしまっているのを痛感させられた回でした。
象徴的なのが西也が「できることはなんでもやる、1人でも多く」というかつての姿勢を否定してしまう部分で、そもそもここ5~9話でそういった内容が断絶してしまっているのにそれをやられても焦りの重みを十全に感じることができないのです。「テーマパークの住人は魔法の国で西也も魔法を授かったわけだけれど、再建への道に魔法はない」。3話で西也が例え1人でも多くの客を呼び込もうとする姿勢を示したのは、そういう主張なのだと自分は受け取っていたのですが、ルブルム回あたりからはそうした地道な動きも、拾ったものを戦略的に活用する様もまるで見せてはくれなかった。冒頭の活況で示されるように成果は出ているし、西也がそうしたことをしていなかった筈はない。けれど、それはきちんと見せて欲しかった。ドタバタ劇だけで覆ってほしくはなかった。今回がよくできた話であればあるだけ、残念に思えてしまうのが悲しい。
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甘城ブリリアントパーク 第5話「お金が足りない!」
甘城ブリリアントパーク 第6話「人手が足りない!」
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白銀の意思 アルジェヴォルン 第22話「鹵獲」
©AIOS/PROJECT ARGEVOLLEN


イズミ大佐から、サモンジ率いるペルフェヴォルン部隊の鎮圧を頼まれた独立第八部隊。無茶と思えるその指示に隠された意図とは……
抗戦か、和平という名の降伏か。2択が提示された前回の状況でトキムネ達が取ったのはそのどちらでもなく「隊長を止めること」。上層部や商売人達という遙か頭上で繰り広げられてきた暗躍は再び遠くに行ってしまったわけだが、そのことがむしろ心地よい。トキムネ達はサモンジだけを見ているし、サモンジにしても戦術的な理由を兼ねてはいても待っているのはあくまでもトキムネ(をアルジェヴォルンから降ろすこと)。奇しくもカイエンが語ったように、「国民の意思」なんてひとくくりにできるものではなく、一人ひとりそれぞれの数だけ意思があり、そしてそれは何よりもまず身近な人間に向けられる。この作品が独立第八部隊というミクロな社会の中で成立するドラマなのだと、ようやく理解できたように思います。
また戦況づくりとしても、「敵機を操って自軍機にしてしまう」というそれだけ見ればチートな能力を「根は同じところが作った機体」という形で理屈付けし、一方で「鹵獲」という視聴者に首を傾げさせるサブタイも用い……と、作風を崩さず自然さと意外性を両立させている手腕がお見事。

しかしそろそろ壁が足りなくなってきそうなんですがどうしたものか。
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白銀の意思 アルジェヴォルン 第1話「遭遇」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第2話「目覚め」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第3話「ワンマン・アーミー」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第4話「帰還」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第5話「奇襲」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第6話「走れ、ジェイミー!」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第7話「陸繋島(ベルハルス)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第8話「再戦」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第9話「約束」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第10話「不在の果て」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第11話「拳(いかり)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第12話「ナンジョウ・レイカ」
白銀の意思 アルジェヴォルン 特別編 独立第八部隊 激戦の軌跡
白銀の意思 アルジェヴォルン 第13話「青と藍」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第14話「亡霊」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第15話「嵐(シュトゥルーム)」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第16話「凍結」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第17話「敗北」
白銀の意思 アルジェヴォルン 第18話「訣別」
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