夢の時間は終わり/プラスティック・メモリーズ13話他2015/6/29感想
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シドニアの騎士 第九惑星戦役 第12話(最終回)「決戦」
プラスティック・メモリーズ 第13話(最終回)「いつかまた巡り会えますように」

夏アニメの視聴予定リストを上げないと……
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第12話(最終回)「決戦」
©TSUTOMU NIHEI・KODANSHA/KOS PRODUCTION COMMITTEE



継衛の内部へ侵入し、胞衣で星白を形作る紅天蛾。絶体絶命の窮地に長道は……
新世代SFロボットアニメ2期、最終回。初見時、最終回なのに長道の活躍が少ないな?と最初は首を傾げました。紅天蛾のエナ星白には対抗できずイザナに救われ、囲まれたガウナの大群からは援軍に救われる。ロケットパンチで星白の幻に抗った1期はどこに……と思ったのですが、見返してみるとこれは長道がシドニアに受け入れられたことを示すものなのかな、と感じました。「英雄」である長道は皆の道を切り開いてくれる存在であり、逆に言えばそんな彼を皆は失いたくないと願い、その窮地を救おうとする。そうして助けてもらえるという事実は、地下で1人暮らしていた彼が外に出てきて、これまでの物語で勝ち取ったものであり、(小林艦長の意図はどうあれ)勲章という形で具現化する。ヒロキの下へ預けられた勲章は、彼がもうこの世におらず言葉をかわせないが故に、いくら語っても語り尽くせないであろう「外へ出て起きた出来事の報告」となるのです。その預ける場所が彼の遺骸があった椅子の上ではなく仮象訓練装置なあたり、ヒロキと長道を繋ぐ絆が明確で美しい。そうした長道の無言で無限の思い出語りを、視聴者にもやはり言葉にすることなく伝えてくれるEDまで含めてとても心地よい締めでした。
弾体加速装置の存在により接近戦が少なくなりガウナとの戦いの危機感が薄れたこと、落合の計画など明確な伏線が残された状態で終わっていることなどから、単品としての満足度は1期の方が上だったかな。ただそれでも新ヒロイン……の一言では表現できないつむぎの存在、イザナが女性化してからのラブコメの別路線っぷりなど、1期には無い要素もきちんと存在しそれら自体は成功していたように思います。スタッフの皆様、お疲れ様でした。積んでる原作はいつ読めるかなあ(白目)
関連:
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シドニアの騎士 第九惑星戦役 第1話「葛藤」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第2話「能力」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第3話「針路」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第4話「激昂」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第5話「願望」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第6話「起動」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第7話「鳴動」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第8話「再会」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第9話「任務」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第10話「進入」
シドニアの騎士 第九惑星戦役 第11話「邂逅」
プラスティック・メモリーズ 第13話(最終回)「いつかまた巡り会えますように」
©MAGES./Project PM



とうとうアイラの回収される日がやってきた。2人が過ごす最後の1日は……
運命の最終話。お、終わった……本当にそのまま終わった……事件や一週間フレンズな展開を期待していたわけでもないんだけど……
別れの時が来て涙してしまうツカサと対比して、最後の1度以外涙を流さず、ツカサのこれからを心配するアイラの姿はどこまでも強く優しい。ただそうできるのはきっとツカサのお陰なのだけど、それに触れないことがひどくもどかしい。何よりこの最終話で主に描かれているのは「別れ」であって「思い出(メモリーズ)」ではない。アイラが残り短い時間の中でもツカサと恋人になったのは、自分に関する思い出がツカサにとって「冷たくて、悲しくて、寂しい」ものになってしまうのが嫌だと思ったからで。この最終話で「アイラにとっての思い出」「ツカサにとっての思い出」を確認しないのはタイトルに反するように思います。最後の手紙もなまじ彼女の感謝が第1ターミナルサービス課全員に向けられている分だけ、そこに込められているはずの「思い出」が薄れてしまって感情移入することができない。そもそも作中の描写で「個」としてアイラとの思い出を浮かべられそうなキャラ自体が少ないんだけど(カヅキに至っては関連性は強いにも関わらず、3年前の1件がきちんと清算できていたとは言いがたいし)。
こうしたあやふやさはツカサが1話、そしてこの最終話で独白した「もし、自分の命の時間があらかじめ決まっていたとしたら、俺ならどう受け止めるだろう」という問いかけにも言えます。「俺は、その限られた精一杯生きようって思う」という彼の出した答えは、きっと彼が愛した少女の生き方を見てのものなのだけど、この作品を通して描かれたアイラの生き方ってそういうものだったろうか。恋はしていたけれど、今日を生きる勇気とでも呼ぶようなものだったろうか。
結局のところ、最後に至ってもちぐはぐさの広がっていく作品であったな、と思います。キャラはかわいいし(重ねて言うが眼鏡ミチルの伏兵に加え、シェリーのアイメイクが素晴らしい)声優陣の演技も良かっただけにもったいない。スタッフの皆様、お疲れ様でした。
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プラスティック・メモリーズ 感想リスト
プラスティック・メモリーズ 第1話「はじめてのパートナー」
プラスティック・メモリーズ 第2話「足を引っ張りたくないので」
プラスティック・メモリーズ 第3話「同棲はじめました」
プラスティック・メモリーズ 第4話「うまく笑えなくて」
プラスティック・メモリーズ 第5話「守りたかった約束」
プラスティック・メモリーズ 第6話「2人で、おかえり」
プラスティック・メモリーズ 第7話「上手なデートの誘い方」
プラスティック・メモリーズ 第8話「知らない花火」
プラスティック・メモリーズ 第9話「祭りの後」
プラスティック・メモリーズ 第10話「もう、パートナーじゃない」
プラスティック・メモリーズ 第11話「オムライスの日」
プラスティック・メモリーズ 第12話「想い出が埋まってく」

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