抗うことしか/機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ2話感想
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基本的に録画放送で好きな時に作品を見ている人間なので、時間を決めてテレビの前に座るというのがなかなか慣れない。土曜に早めに寝て早起きに繋げて、日曜の他アニメ2本の感想を書く時間に余裕を持たせないとなあ……
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2話「バルバトス」
©創通・サンライズ・MBS


ガンダムバルバトスを駆り、オーリスのグレイズを撃破してみせた三日月。クランクとアインは反撃に移ろうとするが……
動き始める事態、萌芽の第2話。先週省略した起動シークエンスを利用して物語を再点火、更にそこに説明台詞、なおかつそれを単なる説明で終わらせずクーデリアと三日月達の認識の違いを浮き彫りにする対象にもしてみせ……と複数の効果を持たせたシーンの組み立てが素晴らしい。というか、全編に渡って外部の人間の三日月達への認識と当人達の自己意識が違っているのが見ていていい意味でもどかしい。
参番組のメンバーの死に対するクーデリアと三日月のやりとりはもちろんのこと、「非人道的なシステム」である阿頼耶識システムは彼らにとっては自分の一部(焼け残ったピアスは先週死んだ「ダンジの一部」)として扱われるし、クランクが「自らの意思で戦っているとは思えない」と断じたオルガ達はCGSの乗っ取りを画策している。こうした要素がMWを盾にするやりとりやクランクの相手が子供と認識する過程などバトルにも盛り込まれているため、単純に「機体の性能」「パイロットの腕」といったものだけでないドラマ性が内包されていました。いやアインのグレイズが振り上げたアックスと視聴者に錯覚させるようなバルバトスのメイスの拾い方とか、人間同士の戦いかと錯覚するような下方からの急襲とか単純なバトルシーンとしてもすごく格好いいんだけど。
また、先週に続きオルガと三日月の描き方が特徴的で、CGSを乗っ取る算段を立てるという重要な場所にオルガは三日月を呼ばない。彼にとって三日月は「話し合う相手」ではなく「意思を伝達する相手」なのですね。オルガ自身が忘れかけたようなこと(「死んだヤツには~」)すら指針になるほど、三日月の精神はオルガで構成されている。けれどオルガはオルガで三日月は三日月でしかなく、絶大な信頼を寄せられるにはそれに応じた責務が伴う。 「俺が本気なら、ミカはそれに応えてくれる。確実にな」というのはつまり、オルガは三日月に対して本気でなければならないということ。自分自身に対して本気でなければならないように、まるで自分が2人に増えたように。
そういった意味で、三日月が自分がオルガの一部のように接する相手ではないクーデリアというのは、彼にとってもとても重要な存在なのではないかなと思います。彼女が世間知らずな自分を正に痛感させられて変わり出していくように、彼女も三日月を変えていくのかしらん。

しかしガンダム・バルバトスの目って、ツインアイの中の球状カメラが完全に「眼」で、光が入るとまるでSDガンダムの黒目みたいになるんですね。阿頼耶識システムという機体とパイロットが「接続される」仕組みだからこその演出なんだな。
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