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やってみようかな/機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ6話感想


 先週ほぼ戦い通しだったし、さすがに今回はバトルはお休みか。

>拍手返信:雪光さん
 恥ずかしながら、オルガとマクギリス、コーラルの「前線に出る出ない」の対比は他の方の感想を見るまで気付けませんでした。ガンダムで指揮官が前線に出ちゃうのはよくあるからなーってなもんでw
 昭弘とユージンは開始時はビスケットやノルバほどオルガとシンプルな関係ではなかった故に、今回の対称性は引き立っていたと思います。作品が面白いと感想も楽しい!




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第6話「彼等について」
©創通・サンライズ・MBS
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 ギャラルホルンの追撃を振り切った鉄華団だったが、クーデリアの地球行き護衛を続けるには新たに案内役を探す必要があった。オルガは木星の組織「テイワズ」の力を借りることを提案するが……
 鉄華団の実情、オルガと三日月の実情。彼等についての第6話。アトラが地球行きを知らなかったことに驚いたが、考えてみれば1話でのおかみさんとの会話では「大きい仕事でしばらく会えなくなる」としか話してなかったっけ。副題通りに今回は徹頭徹尾、鉄華団について語られる回。大半はクーデリアを通して実情を知っていくものなのだけど、マクギリスとガエリオ、アイン、ノブリス、ついでにマルバと他陣営の面々も一貫して鉄華団のことを語っているのが面白い。説明過多の印象もないではないのだけど、三日月とオルガの関係が単なる一方の依存ではないことなど、これまで皮一枚下に覗いていたものを可視化し、また忘れそうなものを思い出させてくれる回だったように思います。

 今回印象的だったのは、クーデリアが再び「手近で自分にできること」を探していたこと。彼女には火星の経済的独立という大きな目的はあるが、テイワズと交渉しなければならない現時点でできることは何もない。その一方で、メイドであるフミタンは通信に関する技能を発揮して立場としては鉄華団に溶け込んでいく。あまつさえ、その光景にはクーデリアが傲慢さから行おうとしてしまった握手までもが自然に含まれている。それが彼女が弁当の配給役をしたいと申し出るもどかしさに繋がっているわけですね。
 そしてクーデリアは鉄華団の子供たちと、そして三日月と向き合うことで彼女は再び現実を知る。三日月が文字を知らなければ、自分が地球に行く理由も知らない、「生きてくだけで精一杯=知らない」ということも。同時に彼女は、鉄華団の子供たちの文字の先生になる。それは現実を知らなかったクーデリアと逆に三日月達が知らないことで、彼女が教えてあげられること。足りないものを伝え合って、それがきっと「対等」ということなのです。

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 それからもう1つ「対等」、というかその萌芽と言えそうだと感じたのがエレベーターでの三日月とクーデリア(とアトラ)のやりとり。以前CGSを乗っ取る相談に加わらなかったように、三日月は今後の行き先を決める会議に加わらない。「難しいこと苦手だし、聞いてもよく分かんないから」。心配するアトラへの気遣いもあったように見受けられますが、言葉にされた気持ち自体は嘘偽りないように思います。
 彼にとって大事なのはオルガが「本気で決めたかどうか」で、これまでオルガはそれに応えてくれている。クーデリアの地球行きの目的を「じゃああんたが俺たちを幸せにしてくれるんだ」と三日月が問いかけるのは、きっとそれと同質なのですね。だからクーデリアは「火星の経済的独立」という手段の奥の目的を三日月が取り出したことに驚きながらも、これまでのように怯むことなく答える。ここで言葉を濁すのは、「本気じゃない」ということだから。そしてその覚悟を受け止めたからこそ、三日月はわずかに微笑むのです。オルガの本気とクーデリアの本気。2つの比重が三日月の中でどう変わっていくのが今後のポイントに思えた第6話でした。

関連:
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 感想リスト

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第1話「鉄と血と」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第2話「バルバトス」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第3話「散華」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第4話「命の値段」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第5話「赤い空の向こう」


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2 Comments

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フミタンが「フミたん」じゃなくてガチで「フミタン」だったことに今頃気付く第6話。
通信オペレータとなりましたが、OPで最初からあの席にいたの気付いてました?
私はtwitterで知りました。

前回が戦闘回で今回が日常(?)回。
この緩急がいいですね。
戦闘がないとプラモの売り上げが、などと心配の声が上がってますが、何週も日常やってるわけではないので問題はないでしょう。
実際バルバトスは一時消滅していたそうですし、今はチョコの人の槍が消滅していました。
ガチムチグレイズとバズーカは出たばかりというのとまだ使用されていないからいっぱいありましたが、次回以降の活躍次第でこれも消えるか?

最初の方で三日月が食ってる飯が結構美味そうで。
これがアトラが乗り込んできた最大の功績か。
クーさん料理の腕はまだまだだし、フミたんは不明(そもそも通信席にいたらそんな暇なかろう)。
1軍連中がいた頃は炊事専門の人もいたかもしれないけど、おっさんが作ったのと美少女が作った飯、同じレベルならどちらが美味く感じるかは言うまでもなかろう。
途中で塩が足りなくなるエピソードはあるのかな。

地球に行くと聞いて服の心配をするアトラ。
女の子はいつの時代もおしゃれを気にするものなのだなぁ。

2015/11/08 (Sun) 22:08 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>ロゴさん

フミタン
眼鏡っ娘のことですから名前はちゃんと確認しましたよ、ええ。通信オペレータとして映ってるのも妥当な線だよなとOPを見てました。あと、ここに映ってるからしばらくユージンは死なないなと安心してましたw

>戦闘
GレコとかBFとか毎週のように戦闘がありましたから、そういう声があるのも仕方ないかと思います。むしろ戦闘シーンで盛り上がれている証拠。というか、僕も見たい!w(脚本構成的な部分はさておき)
グレイズ改は今後の活躍に期待ですね。販売用でなく昭弘用にするとなれば、阿頼耶識を付けるのかしらん。

>食事
主食が欲しい!と思いましたw でもいろいろなおかずは確かに美味しそうでしたね。イサリビ、何人くらいが乗り込んでるんでしょう。食事を用意するのも大変そうです。

>服装
地球との距離感が感じられるシーンでしたねー。田舎から東京に行くより更に遠くって感じなのかな。

2015/11/09 (Mon) 20:07 | EDIT | REPLY |   

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  • どうでもいいが”フミタン”て可愛い愛称みたいな名前だな。容姿とのギャップ凄いぞ…w トドの次はフミタンかしら?通信繋げたとかナントカって、この人メイドだよなあ。メイドがそういう事詳しいのか。別にメイドがそういう事知ってても不思議でない世界観かも知れんけど。以前から意味深なとこあり謎の怪我してたし、スパイとかか?皮肉にもと言うのも早いが、そんなフミタンの有能っぷりにあてられたクーデリア嬢...
  • 2015.11.09 (Mon) 23:32 | 悠遊自適
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