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戻ってらっしゃい/コンクリート・レボルティオ9話感想


 水木しげるご逝去。正に妖怪のようなイメージでお亡くなりになったのが信じられないというのもあるのですが、旅立ちをこんなに暖かく見守られる人もそうはいないのではないでしょうかね、なにせ人間世界とそうでない世界の境目をずーっと描いてきた方なわけですから。これも人徳の一種と言っていいのかな。彼岸でもどうぞ、元気にお過ごしください……



コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第9話「果てしなき家族の果て」
©BONES・會川 昇/コンクリートレボルティオ製作委員会
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 どこにでもいる平凡な家族に見える畑山一家。しかし彼らにはずっと昔から変わらない「不死の超人一家」と思われる所があり……
 某国民的家族アニメ第1話の脚本を書いた辻真先を招いて送る第9話。今回は前述の某家族を番組の長寿性を地球誕生まで遡ってしまうスケールの大きなSFに変えて描いていたわけだけど、その不変の家族を用いてもう1つの「家族」を描いているのが印象的。もちろんその家族というのは、爾朗を中心とした超人課のこと。

 元が孤児である爾朗には仕事と切り離された家族というものがなく、それらの全ては超人課に集約されています。恋人と母親を兼ねるような笑美はもちろん超人課の一員だし、彼を養子とした孫竹は超人課の顧問のような役割を務めている(あまつさえ今回の44年では顧問どころか課長のような立場であり、より超人課への関わりを強めている)。他のメンバーを見ても同程度の外見年齢に設定されていないので、どのキャラを組み合わせても相棒的なものではなく親族間の序列関係に近いものを感じさせる人員構成になっています。

 また彼らの態度にしても、今回は爾朗が超人課を離反してからもっと早い時間軸が描かれたわけですが、後年と異なり兵馬達は離反した爾朗を捕まえようとはせず、戻ってくるよう勧めたり希望したりする。爾朗もアメリカから送られた畑山家への刺客を眼前にして超人課と事実上の共同戦線を張る。輝子と風郎太は正面からぶつかるのではなく、爾朗の指示で(比較的)効果のある行動を取る。まるで、彼がかつて超人課にいた時のように。何より、彼自身が何度も口にしています。「俺たちはあの家族を守るために」と。超人課は必要ないと言いながら、守ろうなんておごりだと言いながら、今回の彼には未だ超人課という枠組みとそこに託していた思いの残滓がある。
 でも僕達視聴者は、この後彼らの関係が対立的なものになっていくことをこれまでの展開で知っている。残滓が他の何かに覆われていくことを知っている。地球誕生以来の悠久の時を過ごし30年引き裂かれても変わることのない家族と、ほんの数年の間で崩れてゆく家族。2つの対比がとても切ない気分にさせてくれる第9話でした。

関連:
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 感想リスト

コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第1話「東京の魔女」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第2話「『黒い霧』の中で」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第3話「鉄骨のひと」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第4話「日本『怪獣』史 前篇」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第5話「日本『怪獣』史 後篇」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第6話「やつらはいつでも笑ってる」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第7話「空も星も越えていこう」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第8話「天弓ナイトをだれもしらない」


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【言及】
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http://gomarz.blog.so-net.ne.jp/2015-12-04-1

4 Comments

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「家族」というテーマについては本文で語られているので、「不死」という部分について思うところを。

「不死」のキャラクターと言えばジャイアントロボに登場した「不死身の村雨健二」を思い出します。
彼も死んでも必ず生き返る彼の存在は今回の畑山稔の死に方、復活の模様と正に同じくする物でした。

古代から権力者達から望まれた「不老不死」、これらを研究する為に生まれたのが「錬金術」というのは割と有名な事ではないでしょうか。
ランスアンドマスクズ武装錬金なども悪のキャラクター、蝶野攻爵が病弱な自らの身体を捨て去り、不老不死になろうとします。

「不老不死」というものはそんなに良いものなのでしょうか。
誰の発言かは忘れましたが、「人間はいつか死ぬから正常に生きられるので、もし不老不死なんてものになったら永遠に来ない終わりに耐えられず発狂してしまう」というものがありました。
今回畑山稔は実験のために何度も酷い殺され方をしました。
死ぬほどの痛みを何度も何度も。
自分だったら何度もこんな目に遭うくらいだったらいっそ殺して欲しいと願いますよ。
(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムっておっかない能力だよなぁ。)
ここまでされて稔の性格が破綻していないのも家族の存在があればと言うことなのでしょうか。

畑山一家が今後作中に出ることはないのかもしれませんが、せめて人並みに静かに暮らせていけたらいいと願います。

2015/12/04 (Fri) 01:13 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>ロゴさん

不死身の村雨、懐かしいですねえ。幹本雄之の演技もあってかっこいいキャラでした。死ねない苦しみを分かってくれたのは……なんて台詞もありましたっけ。
権力者が望むのも正確には「不老不死」ではなく「目の前の死の回避」という気がしますねえ。背負っているもの、持っているものが多いほど「死んでもいいタイミング」というのは難しくなるのではないかと思います。
僕としても何度も死ぬのは御免被りたいですが、一方で畑山家の精神構造はよく分からん、というのも正直なところではあります。そういう部分も含めて、彼らは超人を超えた超人と言えるのかもしれません。同じ悠久の時を過ごすのであれば、その暮らしはできるだけ健やかであってほしいですねえ……

2015/12/04 (Fri) 20:07 | EDIT | REPLY |   

シンジン  

ちゃんと歳をとれる人間でいたいと思いました。

2015/12/27 (Sun) 19:14 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>シンジンさん

普通の神経では耐えられないでしょうねえ>歳をとらない
老いも人間には大切であるように思います。

2015/12/27 (Sun) 21:27 | EDIT | REPLY |   

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  • 2015.12.01 (Tue) 00:07 | ぬる~くまったりとII