思い出すこともなかった/機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ10話感想
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昭弘がどんどんいいキャラになっていくなあ……
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第10話「明日からの手紙」
©創通・サンライズ・MBS



バルバトス復元のために三日月と雪之丞を残し、歳星を旅立つ鉄華団。イサリビには火星からのメールが届き……
掴みたい明日の夢と立ちふさがる新たな敵の第10話。前回はテイワズの傘下に入ることを通して少年達の成長が描かれたわけだけど、今回はそれを引き継いで「余裕を持ったから見えてくること」が描かれているのが印象的。それは女性への興味であり、意中の相手との将来図の描き方であり、自分が稼ぐことで弟妹の生育環境を良くすることであり、かつて自分にもあった家族のことであり。それらが鉄華団という共同体としての家族と、血縁ある本当の家族との間を横断することでバラバラになることなくまとまっています。特に、既に妹の存在が分かっているビスケットから年少のタカキを経由して昭弘のルーツをたどるという流れが年長組だけの閉じた流れにならず、またタカキの妹の話が急に出てきたという感じを薄めてくれているのがよくできている。
自分が生きるだけで精一杯の環境では、感情は摩耗していく。かつて一緒の時間を過ごし、別れの時は迎えに行くと涙を流して叫んだ弟のことを、いつか昭弘が思い出すこともなくなっていたように。今日という足元を見ることができるからこそ、昨日を振り返り明日からの手紙を受け取ることもできる。昭弘やアトラの原点を描くことで、鉄華団の皆の見ているものの土台を30分の中で感じさせてくれるのが丁寧でした。三日月の不在もあってか、個々の掘り下げを行いながらむしろ鉄華団への理解が深まる回だったなあ……
しかし今回、三日月の直接的な出番は最初と最後だけだったのが、アトラの回想の中継ぎだけで存在感を失っていないのが実に主人公的。仲間と一緒にいられないのを素直に寂しがっていたところから、出発の時の内心のウキウキぶりや昭弘のピンチを見た時の眼の色の変わりようなどを想像するとこれもまた楽しい。でも、一部は来週描かれるかもしれないけど、そういうのを情熱的に描かない辺りがなんとも三日月だなあ。それによる必要描写時間の少なさからも、最後の彼の登場は上手く意表を突いてくれたものだなと思います。正直、彼が出てくる残り時間はないと思ってたw
関連:
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 感想リスト
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第1話「鉄と血と」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第2話「バルバトス」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第3話「散華」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第4話「命の値段」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第5話「赤い空の向こう」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第6話「彼等について」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第7話「いさなとり」
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第8話「寄り添うかたち」
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