お前のいいとこだな/ブブキ・ブランキ10話感想
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良かった宗也さん最後の一線は自重してた。
ブブキ・ブランキ 第10話「砕かれる心臓」
©Quadrangle / BBKBRNK Partners



宗也のブブキの力により、礼央子の代役として炎帝を操り東達を襲う絶美。完全体となった王舞は優勢に戦いを進めるが……?
進化する王舞の力、そして再会の時。第10話。 四天王、アメリカ、ロシア、そして柊達と多人数がそれぞれ組み合わさったやりとりを見せてくれるのが楽しい。
ロシア組は先週期待した通りのやりとりとマクシムによる支配関係、絶美を利用する彼の策謀。アメリカ組はバカだのトンチキだの言いつつエピゾを見捨てられない信頼関係、バカ故のエピゾの東への友情。これらが単にそれぞれのチームを対比として視聴者に理解させるだけでなく、王舞サイドと炎帝サイドの力関係(完全体や強化形態)にも影響している。また、出会ってからの期間を考えれば唐突で信じ難いエピゾの助言を受け入れられるのは東らしい特質と言え、珍しく彼が主人公らしい仕事をしたなと感じました。早くしないと体がもたないと言いつつ5人で心臓殴ってる間にケリを付けない絶美とか、宝島で東のかつての生活を共有する柊達といった部分が駆け足になっているのは否めないのですが、今回の進行の速さは東に「エピゾはいいリーダーなんだな」とかわざわざ言わせちゃうアンバランスなくどさをカットしてくれる加点部分の方が大きかったように思います。
また東達自体についても、個人を個人でしか掘り下げていない感のあったブブキ戦がようやく5人の中で共有された感があって好印象。柊が木乃亜を意識するようになって宗也との関係をボソボソ尋ねたり、宝島について「死んだ父親が来たがっていた」という頭1つ強い動機を持っていた黄金が東との絆を深めるのは、恋愛描写という特質もあってニヤニヤ感の強いものだったように思います。先週1人でブブキ戦の影響を消化しちゃった静流はカップリング的にもハブられる宿命なのか……
そして東達の対になる礼央子サイドについても、これまではその強烈な個性とバラバラの行動を取りつつも一味同心だった四天王サイドが、そこから離れて個人の色彩を見せているのは彼らの魅力をより引き上げていて気持ちいい。礼央子と同い年で1人の時は様付をしないこともある絶美、1人年若く医者として接しているが故に礼央子について他とは違うものを見ている宗也、玄馬に対する強い思い入れを見せる周作。礼央子という器の中で勢い良く回っていた彼らが、礼央子の休息によってそこからはみ出して独自の姿を見せてくれるのは面白いなあ。同時に、どう見てもいい人だよねという四天王達への印象にちょっとだけ待ったをかけてくれる宗也の暗躍もいい仕事している。
首無しブランキと対になる「頭蓋に入る」心臓、ブランキのテラフォーミングと宝島の環境の関係、アメリカチームに手紙を書く薫子など視聴者の推測を誘う要素も豊富で、楽しく見られた回でした。さてさて、分割2クールだそうだけどどこで区切るのかな。
関連:
ブブキ・ブランキ 感想リスト
ブブキ・ブランキ 第1話「魔女の息子」
ブブキ・ブランキ 第2話「炎の巨人」
ブブキ・ブランキ 第3話「心臓と手足」
ブブキ・ブランキ 第4話「右手と拳銃」
ブブキ・ブランキ 第5話「剣と指輪」
ブブキ・ブランキ 第6話「灰色の宝石」
ブブキ・ブランキ 第7話「首なし巨人」
ブブキ・ブランキ 第8話「止まった心臓」
ブブキ・ブランキ 第9話「拳と拳」

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