色々気を使ってもらってます/無彩限のファントム・ワールド12話感想
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小糸ちゃん一択だろうJK。
無彩限のファントム・ワールド 第12話「母は帰りぬ」
©秦野宗一郎・京都アニメーション/無彩限の製作委員会

夏休みを前に、いつの間にかトップの成績を叩き出すようになっていたチームEは人気もうなぎ登り。そんな折、能力者ばかりを襲うファントム『エニグマ』の噂が流れ……
母というファントム、第11話。 今回は9話に続いてユングの「集合的無意識」が再びアバンの語りに登場したわけですが、同回の感想で触れた「全人類が持つ共通のイメージパターン」という部分がより強調されています(作中で呼ばれたところの「アーキタイプ」)。「共通のイメージパターン」……とても乱暴な解釈になりますが、これって「テンプレ」と捉えることもでき、それがこの11話の鍵であるように思います。
今回登場した晴彦の母は、美しく優しく、離れても常に子供のことを思ってくれるとても気持ちの良い母親です。眠る子供を優しく起こし、好きな食べ物を知ってくれていて、エロ本を見つけ(w)、などなど……


久瑠美「お母さんてどんな人なんですか?」
ルル「えーっとね……あ、あんな感じの人!」
という「お母さん」から「晴彦の」が省略されたやりとりは、彼女が正に「母親」のイメージのテンプレそのものであるようにも受け取れます。だから舞も「いいな、あんなお母さん」とほだされてしまう。
が、テンプレ展開過ぎて逆にうさんくさい本作のように、この母親は「母親過ぎて」うさんくさい。連絡がつかないにしても父親とのことはまだあるでしょうに、一緒に暮らしていなかったブランクもあるでしょうに、生活を共にしてからの彼女は「ずっと家にいたかのように」母親的過ぎる。
で、テンプレ展開のようで実はそうでないものを内包している本作のように、実はエニグマに乗っ取られていた「晴彦の母」は最終的に母性のテンプレを脱ぎ捨ててしまうわけです。「母子のキス」という実に背徳的な行為で。
そんなわけで「テンプレ展開過ぎて逆にうさんくさい」という本作の特性をテンプレ展開の中で描いてしまうというメタな回でした。さてさて、次回はいよいよ最終回。どんなテーマを見せて終わることになるのかな。
関連:
無彩限のファントム・ワールド 感想リスト
無彩限のファントム・ワールド 第1話「ファントムの時代」
無彩限のファントム・ワールド 第2話「迷惑UFOをやっつけろ!」
無彩限のファントム・ワールド 第3話「記憶コピペ作戦」
無彩限のファントム・ワールド 第4話「模造家族」
無彩限のファントム・ワールド 第5話「得意能力が使えない!」
無彩限のファントム・ワールド 第6話「久瑠美とぬいぐるみ王国」
無彩限のファントム・ワールド 第7話「シュレーディンガーの猫屋敷」
無彩限のファントム・ワールド 第8話「猿温泉を突破せよ!」
無彩限のファントム・ワールド 第9話「幕末ファントム異聞」
無彩限のファントム・ワールド 第10話「小さいルルの大きな夢」
無彩限のファントム・ワールド 第11話「ちびっ子晴彦くん」

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