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漫画感想「ディメンションW」10巻

ディメンション W(10) (ヤングガンガンコミックススーパー)
 同期するアニメ最終回は未放送ですので、今回は追記形式で。

 岩原裕二の「ディメンションW」10巻を読了。先週のアニメ11話ラストとほぼ同じタイミングで始まるので、続きを別媒体で見ているような錯覚が……まあ、おかげで単行本で読む際に記憶を呼び起こす必要が無くて助かったのですが。
 長きに渡るイースター島編の完結はキョーマの過去の終わりであり、ミラにとっての大きな始まり。そのことが展開そのものにも関わり、まさに「ドラマ」として盛り上げているのが印象的。確かにキョーマは雅も仲間も救うことはできなかった。でも、それが何も生み出さなかったわけではない。雅の義体を使って作られたミラは当人が語るように、キョーマ達の選択によって生まれることができた存在なのですから。
 「どんな失敗も悲劇も 新しい"可能性"の糧だ テメーのやらかしたことも オレが大切なものを失ったことも全部」……キョーマの台詞を裏付けるように、事態を打開する手段には八十神湖編での出来事、キョーマを虚無落ちのような状態に落とした超小型機械、そこから1度キョーマが自力で目を覚ました経験、ルーザーのイースター島での研究者としての知識、ひいてはキョーマと未来の出会いの出来事に至るまで、本当に様々な「過去」が積み重なっている。その事がハルカ・シーマイヤーにすら一片の救いを与えているのが本当に優しい。
 そして、回収屋として積み重ねてきたものもキョーマにとって大切な過去であるから、事故の全貌が分かっても彼はそれをやめたりしない。イースター島編は正直長かったなとも思うのですが、「1つの物語を終える」のにこれ以上ない終幕であったな、と思います。

 けれど本作はこれで完結ではない、終わりがあるからこそ始まりがある。ルーザーが終わりを迎えたことで「新たな始まり」を迎えざるをえなくなったエリーを主体としているらしい新章も開幕し、物語はまだ広がってゆく。これから先どんな続きがあるのか。次巻を待ちたいと思います。

関連:
ディメンションW 第1話「回収屋」
ディメンションW 第2話「ルーザー」
ディメンションW 第3話「ナンバーズを追え」
ディメンションW 第4話「八十神湖に潜む謎」
ディメンションW 第5話「亡者の可能性」
ディメンションW 第6話「アフリカの風」
ディメンションW 第7話「過去からの呼び声」
ディメンションW 第8話「虚無に落ちた島」
ディメンションW 第9話「アドラステアの鍵」
ディメンションW 第10話「蘇る悪夢」
ディメンションW 第11話「消えたジェネシス」

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