いけないボーダーライン/マクロスΔ1話感想
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台詞じゃなくて曲名がエントリになってますが、これ以上合ったものが見つからないw
マクロスΔ 第1話「戦場のプロローグ」
©2015 ビックウエスト/マクロスデルタ製作委員会



西暦2067年、類まれな操縦センスを持ちながらも目標を見つけられずにいた少年、ハヤテ・インメルマンはいかにもおのぼりさんといった少女、フレイア・ヴィオンと出会う。音楽ユニット「ワルキューレ」の大ファンでその追加メンバーになりたいと夢まっしぐらの彼女とハヤテは衝突するのだが……マクロスシリーズ新作、舞い踊る第1話。
初見時は「なんだこれ!?」以外言葉が見つからなかったのだけど、見返してみると「ボーダーライン」を飛び越えて様々な要素を混ぜ合わせた作品であることが感じられて興味深い。象徴的なのはもちろんワルキューレの「戦術音楽ユニット」のカテゴライズに恥じない戦場への介入ぶり。マクロスの「歌」は戦場で様々な奇跡を起こしてきたけれど、願うように歌うのではなくバルキリーと一緒に飛び回ったり敵機に飛び移って歌を届けたりといった動きはこれまでにないものです。もちろん熱気バサラという例外はいるのですが、ワルキューレの場合は彼とも違って半分生身なのでフレイアが言うところの「命がけ」というのが肌身で分かりやすい。これは歌の方が戦場へとボーダーを超えている存在。
逆にバルキリーの方も歌へとボーダーを超えていて、ワルキューレを護衛するΔ小隊はまるで彼女達のバックダンサーのように連帯して戦場を飛び回る(1機ズレてるけど)。彼らの操るVF-31 ジークフリードは従来の携行式ガンポッドではなく両腕部にミニガンポッドを装備しているのですが、これは先述した動きからすれば当然なんですよね。両腕で構える銃持ってたら踊れないものw
こうした混合具合は他の要素でも見出すことができて、潜入捜査の場面で垣間見えるようにワルキューレのメンバーはカナメがマネージャー、マキナがメカニック、レイナが電子技術者としての側面を持ち合わせているそうで、これは役割のボーダーをキャラが超えていると言えます。他にもハヤテのラフな格好やフレイアの赤ずきんと見紛う服装、おめーどこのファンタジー世界の住人だと言いたくなる敵の空中騎士団など、現代・未来的な要素とはむしろ逆行したデザインや世界観がボーダーを越えてマクロスの世界にやってきている(そのための銀河の辺境設定なのだろうな)。
こうなってくるとチャンポン具合が全てを塗りつぶしかねないところで、リガードやクァドランと言った存在は本作が「マクロス」であることを分かりやすく繋ぎ止める効果を発揮していると言えます。しかし未だにリガードが現役張れるってゼントラーディ脅威のメカニズムだな……
さてさて、そんな混ぜこぜの世界観の中でもフレイアは本当に生身で戦場に突っ込んで命をかけ、ハヤテは1人ダンスすることで他に負けない存在感を示してくれました。彼と彼女が、そして2人がワルキューレとΔ小隊に「混ざる」ことはどんな変化をもたらすのでしょう。楽しみです。
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【言及】
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