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バカなことしたんだよなあ/うしおととら31話感想


 アパートへ帰還。続いてうしおととら感想を。



うしおととら 第31話「混沌の海へ」
©藤田和日郎・小学館/うしおととら製作委員会
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 白面の者の奸計を止めるため、沖縄へ急ぐうしおととら。そこに寝返った秋葉流が現れ……輝きのもたらすもの、第31話。
 なるほど、これがファンの間で今も論争になるという流の裏切りのてん末か。悩む、悩むよこれは。
 初見時1番疑問だったのは「どうしてうしお対流じゃなかったのか」ということだったのですが、多分2人が戦えば流はうしおの眩しさにもう1度導かれることになる。それって結局はうしおの正しさを再証明するだけで、流の持つ影は否定されてただのバカ野郎になってしまっていただろうなと思います。そうじゃない。うしおの眩しさを持ってしても消しきれない影を請け負ったからこそ、流は20年語られ続ける大バカ野郎になったはずで。

 流はうしおに本音をさらせない。さらせば、その本音すら眩しさにかき消えてしまう。そんな彼にどうやって影=本音をさらけ出させるか、という方法が「彼の持つ他の「本物」をうしおに1番近い奴にぶつける」……すなわちとらと本気で戦わせる、ということだったのだと思います。本気は本音と同根で、そしてそれでいて敗れても本音を否定しない。だから流は戦いの中でいくらでも本音をさらけ出したらいい。とらは暴いてやったらいい。本音に本気がくっついてくるのがうしおなら、とらは本気に本音がくっついてきたキャラなのだから。
 敵の本気を誘うのに相手の本音を暴く。これはバトル物の展開の基本パターンです。最初は余裕しゃくしゃくだった相手が、主人公の抵抗や言葉によって感情を表すようになり、自然とその攻撃も全力になってゆく、という。でも流の場合はその逆なのですね。本気でぶつかれるとら相手だから、本音をさらけ出せる。そしてだから切ない。そうまでしないと、本当にバカなことをしないと「うしおのいい兄貴分」という自分から逸脱できない流の姿が。

 ……と理屈は一応組み立ててみたのですが、感情の処理が追いついていないのも正直なところだったりします。アニメ見終わったらストック済みの原作を読みますが、このシーンを読み終えた時僕はどんな気持ちになるのかな。

関連:
うしおととら リスト

うしおととら 第1話「うしおとらとであうの縁」
うしおととら 第2話「石喰い」
うしおととら 第3話「絵に棲む鬼」
うしおととら 第4話「とら街へゆく」
うしおととら 第5話「符咒師 鏢」
うしおととら 第6話「あやかしの海」
うしおととら 第7話「伝承」
うしおととら 第8話「ヤツは空にいる」
うしおととら 第9話「風狂い」
うしおととら 第10話「童のいる家」
うしおととら 第11話「一撃の鏡」
うしおととら 第12話「遠野妖怪戦道行~其の壱~」
うしおととら 第13話「遠野妖怪戦道行~其の弐~」
うしおととら 第14話「婢妖追跡~伝承者」
うしおととら 第15話「追撃の交差~伝承者」
うしおととら 第16話「変貌」
うしおととら 第17話「カムイコタンへ」
うしおととら 第18話「復活~そしてついに」
うしおととら 第19話「時逆の妖」
うしおととら 第20話「妖、帰還す」
うしおととら 第21話「四人目のキリオ」
うしおととら 第22話「激召~獣の槍破壊のこと」
うしおととら 第23話「永劫の孤独」
うしおととら 第24話「愚か者は宴に集う」
うしおととら 第25話「H・A・M・M・R~ハマー機関~」
うしおととら 第26話(最終回)「TATARI BREAKER」
うしおととら 第27話「風が吹く」
うしおととら 第28話「もうこぼさない」
うしおととら 第29話「三日月の夜」
うしおととら 第30話「不帰の旅」

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2 Comments

tara  

闇鍋はにわさんが麻子のパートに言及していない、その一事だけでも流の散り様のインパクトの大きさが解るというもの…
自分も原作(コミックス)でこの一連の顛末を読んだ時の衝撃は忘れられません。

流の相手がとらなのは、「うしおの眩しさ」の影響を直に受けた者同士の対比を描く為なのかと。
初登場時に戦った相手もうしおではなくとらでしたし、原作だと流ととらの絡みはアニメ以上に多いので、ある意味因縁の対決ということでマッチメイキング自体には違和感を覚えませんでした。

というか、そこまで見据えて当初からこの二人から絡ませていたのだとしたら……
でも、藤田先生なら十分にあり得るなぁと(^^;)

2016/05/06 (Fri) 01:46 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>taraさん

>闇鍋はにわさんが麻子のパートに言及していない、その一事だけでも流の散り様のインパクトの大きさが解るというもの…
否定出来ないw まあニヤニヤできる状態じゃないというのは大きいですねー……

>流の相手がとらなのは、「うしおの眩しさ」の影響を直に受けた者同士の対比を描く為なのかと。
>初登場時に戦った相手もうしおではなくとらでしたし、原作だと流ととらの絡みはアニメ以上に多いので、ある意味因縁の対決ということでマッチメイキング自体には違和感を覚えませんでした。
 なるほど、うしおの影響を強く受けた者同士というのは説得力ありますね。他よりも縁の多い2人だとは思っていますが、原作だともっと強いのなら自然でしょうね。

>というか、そこまで見据えて当初からこの二人から絡ませていたのだとしたら……
>でも、藤田先生なら十分にあり得るなぁと(^^;)
 初めからでも途中からでもすごいですよw

2016/05/07 (Sat) 00:26 | EDIT | REPLY |   

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  • 第参拾壱話 混沌の海へ 礼子に完成した肖像画を届けた潮。自衛隊の攻撃を止めるため沖縄の海底に急ぐ潮ととら。対白面移動橋頭堡・仙獄には秋葉流も搭乗していた。未だ寝返った秋葉を信じられない潮。とらに相手を任せるが殺すな、手加減しろと告げる。船長に白面の罠で偽情報だと伝える潮が秋葉の言葉で逆に白面の手先だと思われる。 民間企業の技術者、五郎が助け舟をだす。自身を人質にして高速潜水艇ウンディーネで先...
  • 2016.05.01 (Sun) 17:19 | ぬる~くまったりと
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  •  うしおととら 第参拾壱話「混沌の海へ」 感想
  • 流兄ちゃんの顔が! 人質を取ってる潮の顔もアレだったし、変なノリでした。 シリアスなのかギャグなのか。 終盤は面白かったです。 以下ネタバレあります。
  • 2016.05.01 (Sun) 18:10 | こう観やがってます
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  •  うしおととら 第31話 「混沌の海へ」 感想
  • とらと流の対決に一話使ってくれてよかったです。 特に最後のシーン。 あそこはしっかり尺をとってほしかったので。 白面の者の策略通り、現代のお役目である潮の母・須磨子が いる海底の石柱を破壊するため動き出す厚沢率いる自衛隊。 それを阻止するべく、潮ととらは対白面用移動橋頭堡・仙獄に 乗り込む。 しかし、白面側に寝返った流が潮たちの前に立ち塞がる。 流の裏切りを信じられない潮...
  • 2016.05.03 (Tue) 02:03 | ひえんきゃく
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