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まだ終わっちゃいねえんだな/うしおととら34話感想


 正直完全にキリオを失念していたw



うしおととら 第34話「とら」
©藤田和日郎・小学館/うしおととら製作委員会
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 獣の槍を失い、海へと沈んでいくうしお。薄れゆく意識の中で彼が見るものとは。明かされるとらの過去、追憶の第34話。
 うしおの絶望ととらの過去を、反転と相似を巧妙に組み合わせることでうしおを立ち直らせるという構成が秀逸。とらの過去であるシャガクシャの半生は、うしおのこれまでを反転させたようなものでした。(困難は山ほどあれど)皆の信頼を積み重ねてきたうしおと、憎悪に囲まれ憎悪を糧に生きてきたシャガクシャ。どちらも英雄と呼ばれる立場でありながら、その内心に満ちていた感情は全く別のものです。一方で2人は重なるところも持っていて、それが「信じることができず大切なものを失った」ということ。うしおはとらを信じることができなかった。シャガクシャは過去に自分を蔑んだ人々の今の思いを信じることができなかった。それは2人が共に犯した過ちです。
 シャガクシャはラーマの言葉によってそれを知るわけだけど、うしおはシャガクシャがとらであることを見てそれを知る。とらの過去の血潮を見てそれを知る。とらに血潮があるのを知ることはうしおが自身の中に作ってしまったとらの姿――「流を殺す血も涙もない化物」を破壊することであり、つまりそれはうしおが失ったと錯覚したとらとの絆を再度彼の心に宿らせるものなわけです。ならば「俺には何もなくなってしまった」といううしおの言葉は否定され、「戦いはまだ終わっちゃいねえんだな」という言葉に生まれ変わる。うしおはもう1度立ち上がることができる。海の上では麻子や東西妖怪や光覇明宗の生存が確認されるわけですが、それをうしおに見せることなく、また直接励ましの言葉を送るのでもなく彼を立ち上がらせるというのはなんともハードだなあ……

関連:
うしおととら リスト

うしおととら 第1話「うしおとらとであうの縁」
うしおととら 第2話「石喰い」
うしおととら 第3話「絵に棲む鬼」
うしおととら 第4話「とら街へゆく」
うしおととら 第5話「符咒師 鏢」
うしおととら 第6話「あやかしの海」
うしおととら 第7話「伝承」
うしおととら 第8話「ヤツは空にいる」
うしおととら 第9話「風狂い」
うしおととら 第10話「童のいる家」
うしおととら 第11話「一撃の鏡」
うしおととら 第12話「遠野妖怪戦道行~其の壱~」
うしおととら 第13話「遠野妖怪戦道行~其の弐~」
うしおととら 第14話「婢妖追跡~伝承者」
うしおととら 第15話「追撃の交差~伝承者」
うしおととら 第16話「変貌」
うしおととら 第17話「カムイコタンへ」
うしおととら 第18話「復活~そしてついに」
うしおととら 第19話「時逆の妖」
うしおととら 第20話「妖、帰還す」
うしおととら 第21話「四人目のキリオ」
うしおととら 第22話「激召~獣の槍破壊のこと」
うしおととら 第23話「永劫の孤独」
うしおととら 第24話「愚か者は宴に集う」
うしおととら 第25話「H・A・M・M・R~ハマー機関~」
うしおととら 第26話(最終回)「TATARI BREAKER」
うしおととら 第27話「風が吹く」
うしおととら 第28話「もうこぼさない」
うしおととら 第29話「三日月の夜」
うしおととら 第30話「不帰の旅」
うしおととら 第31話「混沌の海へ」
うしおととら 第32話「母」
うしおととら 第33話「獣の槍破壊」



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【言及】
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  •  うしおととら 第34話 「とら」 感想
  • シャガクシャ編はよかったですね。 ラーマの最期のシーンは泣けてきましたよ。 東西の大妖“火の兄”、須磨子、真由子、紫暮たちの 力をもってしても白面の者を抑えこむことはできず、 人々の恐怖と破壊を目的に、沖縄から本島に向かい 飛び立っていく白面の者。 深淵の海に沈みゆく中で、潮は夢に誘われて行く。 はるか昔に生まれた、ある1人の男の物語へと。 白面出生の謎が、とうとう明らか...
  • 2016.05.24 (Tue) 05:53 | ひえんきゃく
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  •  うしおととら TokyoMX(5/20)#34
  • 第参拾四話 とら 東西の妖怪は亡くなってはいなかった。最後の力を振り絞るが、光覇明宗の結界に当てて双方を消滅させる。仙獄の麻子は無事に救出されていた、波照間島に向かう。キリオが時逆の力を借りて白面の者の過去を調べてきた。結果を真由子に伝える。 絶望の淵に落ちる潮、そこで幻を見る。隕石の落下とともに生まれたシャガクシャ、周囲の人々が亡くなり 呪われた子として大人からは忌み嫌われてきた。周囲の大...
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