運命を変えられる立場/機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 8話感想
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孤独な立場と、寄り添える者と。
機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 第8話「ラプラス、始まりの地」
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マリーダを捕縛しネェル・アーガマへ帰還したバナージ。そこで彼を待ち受けるものは……疎通の第8話。
今回は「分かり合う努力」というテーマがストレートに感情に訴えかけてくるセンシティブな回。パラオでの救出作戦を経て、ネェル・アーガマに登場している人は様々な姿を見せます。軍人として己を律しながらバナージとの関係に親子のようなものを見出すダグザ、そんな彼とバナージの仲立ちをしてやったりアルベルトに面と向かってこれまでを語るオットー艦長、ネェル・アーガマに情の移ってきているアルベルト、ニュータイプについてバナージと語るハサン先生。ニュータイプと強化人間を区別しないNT-Dのような機械と違って、人間は感じ合うことで分かり合うことができる。それは直接的には先週の感応を指すわけですが、けしてそれがなければ不可能ということではない。実際、ハサン先生はマリーダを安易に恐れず、彼女がどういうタイプの強化人間であるかや怪我の状況を考慮して拘束衣を着せないという判断をする。これって正に「今ある力で分かり合う努力」をしていることに他なりません。
もちろんそんなに簡単に全てが分かり合えるわけはなく、バナージはミヒロにパラオで洗脳でも受けたんじゃないかと疑われたり、今の姿をバナージじゃないみたいとミコットに言われたりもする。ミヒロとリディがどういう関係だったのかだって、はっきりとは分からないものですしね。ただ、クシャトリヤに多くの仲間が殺された事、更に今回の作戦でリディも帰ってこなかったのだからというのを聞くことで、リディはミヒロがああも剣呑な態度をとることは理解できる。
マリーダやダグザが語るようにバナージは既に状況に組み込まれ、それでいて連邦やジオンのどちらに所属するわけでもないというとても曖昧な立場にある。それは地球低軌道上のMSのように、あっという間に重力に引っ張られかねないとても困難な居場所です。そこで求められるのは規定の速度を維持すること、自分の根っこを見失わないこと。そのとても難しい物差しを連邦軍の色に矯正しようとすることなく、友人のためという理由を付け、バナージの持つ力を肯定してあげるダグザの言葉はなんとも優しかったなあ……
さて、ジンネマンとは長い付き合いなのであろうギルボアは「ティクバ達も待ってるんだからな」という言葉に彼のマリーダへの父性を感じ取っちゃうくらい「分かり合って」いるわけですが、それはいい話であると同時にいかにも死亡フラグっぽくて嫌だなあ……ダグザも次回予告で微笑んでいるのがすごく不穏だ……(;´Д`)
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