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俺を受け入れてくれるのは/コンクリート・レボルティオ20話感想


 小説「超人幻想」2編のネタを拾ってたりUN-GOを思い出す仏像が出てたりするが今回は虚淵脚本だ。



コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第20話「終わりなき戦い」
©BONES・會川 昇/コンクリートレボルティオ製作委員会
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 脱走した米国の超人兵士捜索の協力要請を受ける超人課。輝子は璽郎から脱走の理由を聞くのだが……妄執の第20話。
 今回は迷うことをやめた正義、多様性を認めない正義を描いた話と受け取ればいいのかな。爾朗とジョナサンが対であるのは「親に裏切られた」という台詞で明示されていて、爾朗はジョナサンにエールを送る。「あなたもきっとそんな風に、超人としての役目を果たせるはずだ」と。けれどジョナサンは最終的に超人としての己の役目に「死と恐怖による人々の啓蒙」を選択してしまう。それが彼の「人ならざる超人」へのトラウマが誘発したものであり、選んだ道がそれ以上におぞましくなることだったというのは正に精神の破綻という感じでえげつなかったなあ。カロルコ大佐は剛直に、ジョナサンは恐怖に怯えるという違いはありながらも、どちらも人ならざるもの=自分以外のものを認めることができない。故にそれを凌駕するしかないというのはなんとも硬直しています。

 迷わない正義というのは己以外を認めない正義ということであり、そこには多様性がない。そのことを「人ならざるものを認めない」というコンレボ独特の形で、他文化の否定にまで重ねて表現するというのは作品世界が独自の形をもっているのが感じられてよくできている。この辺りは作品の設定をたっぷり活用して描写されていて、米軍基地には日本の法律が適用されないという台詞からは彼らが自身の価値観をどこにあっても固定させている(あるいはジョナサンのように外に耐えられない)のが感じられるし、「変身サイボーグ」なるものが元ネタらしいJOE兵士達はメカメカしい外見で超能力の類の拒絶や硬質さが見えるし、孫竹が非難するような改造手術もカロルコ大佐は大義という精神論で押し切っちゃう。またロボット阿修羅や人間戦車といった正におもちゃみたいな合体も彼らの狂気を視覚的に表現できている。
 一方で笑美がより良い結果のために「悪者っぽい手口」を選んだり、殺すことでしか目的を果たせないカロルコを孫竹が策略で引き下がらせてしまうという結末は「悪しき力も良き力も」使っている感じでなんとも対照的でした。
 クトゥルフやおもちゃといった遊びが前面に見えながらもお話は至ってシリアス。いつもとは違った配合率の楽しめる回であったと思います。

関連:
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~THE LAST SONG 感想リスト

コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第1話「東京の魔女」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第2話「『黒い霧』の中で」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第3話「鉄骨のひと」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第4話「日本『怪獣』史 前篇」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第5話「日本『怪獣』史 後篇」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第6話「やつらはいつでも笑ってる」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第7話「空も星も越えていこう」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第8話「天弓ナイトをだれもしらない」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第9話「果てしなき家族の果て」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第10話「運命の幻影」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第11話「正義/自由/平和」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第12話「八高超人墜落事件」
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 第13話(最終回)「新宿擾乱」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第14話「十一月の超人達」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第15話「宇宙を臨むもの」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第16話「花咲く町に君の名を呼ぶ」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第17話「デビラとデビロ」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第18話「セイタカアワダチソウ」
コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第19話「推参なり鐵假面」


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【言及】
http://ai-mugi.blog.eonet.jp/aimugi/2016/05/the-last-song-6f15.html
http://tiwaha.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/tokyomx52220-53.html

6 Comments

シンジン  



アニメ!アニメ!というサイトの虚淵さんのインタビュー記事を読んでからなんとなく展開は予想していたので、ショックな気持ちは半分でした。


コンレボってキャラが死ぬ描写どれだけあったっけ?という疑問をいろんな意味で解消してくれた回だった気がします。

2016/05/25 (Wed) 18:36 | EDIT | REPLY |   

ロゴ  

行き過ぎた正義などすでに正義ではない。

半年くらい前に似たような話ヤングブラックジャックで見たような。
巻き添え食らったカップルはきっとBJが華麗なオペで助けてくれてるよ…。

ベトナム戦争というのは本当に米軍にとっては悪夢のようなもので、帰還兵の中には本当にPTSDなどになったり、犯罪に手を染めたりしてしまう人が多かったとか。
自分はベトナム戦争には参加していませんが、映画など見てもかなり陰惨なものが多いですね。(とか言えるほどいっぱい観てるわけじゃないけど)

変身サイボーグ、チラシを一回見ただけで現物を見たことはないんですが、まんま劇中のように手足がジョイントで交換出来るようになっていて、いろいろなアタッチメントを付けて遊べるフィギュアだったようです。
ソフビの外装を装着してマジンガーZになるなどのギミックもあったとか。
一度本物を見てみたかった。

2016/05/25 (Wed) 23:01 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>シンジンさん

 インタビュー記事のご案内ありがとうございました。おかげさまで興味深く見られましたよ。

>コンレボってキャラが死ぬ描写どれだけあったっけ?という疑問をいろんな意味で解消してくれた回だった気がします。
 一般人が死ぬのは珍しいですかね。それ以外だと結構頻繁に犠牲者が出ているイメージありますが。

2016/05/26 (Thu) 21:36 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>ロゴさん

>半年くらい前に似たような話ヤングブラックジャックで見たような。
 ヤング・ブラック・ジャックもこのあたりの時代が舞台なのでしたっけ。
 そういえば鳥人を作る話なんてのもヤングじゃない方にあったから、ひょっとすると超人を改造してたりw

>ベトナム戦争というのは本当に米軍にとっては悪夢のようなもので、帰還兵の中には本当にPTSDなどになったり、犯罪に手を染めたりしてしまう人が多かったとか。
 今回は「ランボー」の小説・映画双方が元ネタになっているそうですね。PTSDに枯れ葉剤に……と米軍の苦い過去。ハートマン軍曹で有名なフルメタル・ジャケットも後半はベトナム戦争が舞台なのでしたっけ。

>自分はベトナム戦争には参加していませんが
 してたら困る!www

>変身サイボーグ、チラシを一回見ただけで現物を見たことはないんですが、まんま劇中のように手足がジョイントで交換出来るようになっていて、いろいろなアタッチメントを付けて遊べるフィギュアだったようです。
 色々なヒーローを横断的に楽しめるとなれば大人気だったでしょうね。ガンプラの組み換えみたいな感じで、僕もきっと熱中したろうなー。

2016/05/26 (Thu) 21:40 | EDIT | REPLY |   

ロゴ  

>ヤング・ブラック・ジャックもこのあたりの時代が舞台なのでしたっけ。
学生運動とかで大学があんなのやこんなのでいっぱいな時代みたいです。
(過去の物かと思ってたら最近あのころのゾンビ共が息を吹き返しているようですが。)
途中でベトナムに行って、撃ちあいやってるど真ん中でスタイリッシュにオペしてたりしてました。

フルメタルジャケットは前半新兵訓練編で主演ハートマン軍曹、後半が新兵実戦編という構成だったと思います。
これが公開された頃はプラトーンなどベトナム戦を扱った映画が何作か発表されてて、半分も理解出来なかったけど、どれも悲惨だというのは伝わってきました。
悲惨じゃない戦争ってのもそうそうないですが。
ミリオタも兵器そのものは好きだけど別に殺し合いがしたいわけじゃないんだよね。
兵器なんてモンは無駄で終わればそれが一番いい。

2016/05/27 (Fri) 01:09 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>ロゴさん

>学生運動とかで大学があんなのやこんなのでいっぱいな時代みたいです。
 ベトナムまで行ってましたか、アグレッシブだなヤングブラックジャック……後年オーストラリアで寄生虫除去するのに自分で自分の腹かっさばいてるし、ほんと果敢。

>これが公開された頃はプラトーンなどベトナム戦を扱った映画が何作か発表されてて、半分も理解出来なかったけど、どれも悲惨だというのは伝わってきました。
 内容としてもアメリカの人が忘れられないものなのでしょうね。そういう映画があるというのは大切なことだと思います。

>ミリオタも兵器そのものは好きだけど別に殺し合いがしたいわけじゃないんだよね。
 日本刀の美術展に行く人が人斬りに憧れたりするのではないのと同じことだと思いますが、付随する記録が生々しいのかもしれませんね。まあ、あんまり決めつけて見たくないものです。

2016/05/27 (Fri) 23:34 | EDIT | REPLY |   

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  •  コンクリート・レボルティオ TokyoMX(5/22)#20
  • 第20話 終わりなき戦い 神化43年3月東南アジア、メコンデルタ戦争。神化49年7月米軍横田基地。 脱走したジョナサン・マレル曹長の捜索が超人課に依頼される。米軍は生田研究所の資料を元に超人に改造して戦争に投入した。その関係で孫竹を知るカロルコ大佐、それに公安に 超人の秘密を知られたくない。 璽朗はジョナサンを故郷に返したいが米軍は横田基地で 隔離して返さない。今回の依頼から手を引けと輝子に...
  • 2016.05.23 (Mon) 23:06 | ぬる~くまったりと