ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない アニメ・原作比較感想第9話前編
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ブチ切れた時の由花子の言葉遣いが荒っぽい記憶はありましたがここまでだったかー、そしてノーカットだったか。それをきっちり演じる能登……
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第9話「山岸由花子は恋をする その2」
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会



由花子に監禁されてしまった康一。由花子の一方的な愛情はエスカレートする一方で……言っても分からないなら、第9話。今回は原作5話分、ほぼ100ページ分のアニメ化となります。
前回感想で書いたように8話は原作4話分にほんのわずかに満たない分量となっており、それがこの9話のアバン。康一のおねしょ……もといお漏らしを冒頭に持ってくることでどう変化するのかなと思っていたのですが、内容の整理により「事態の危うさ」というより「康一の生命の危機」をより強く感じられるようになっていました。原作では仗助が「生死にかかわることになるかもしれねーがよ~~~~っ」と語った後で監禁場所の推理などがされていたのですが、アニメでは推理を後回しにして康一のトイレシーンに繋げています。「生死に関わる」という言葉の直後に康一の悲鳴が来ることで危機感が強調されているのですね。実際、あの状況はある意味で康一の尊厳の生死が関わっているわけですしw で、康一の尊厳は見事に死に、それでも由花子の愛情は止まらず、今度は電気椅子による「肉体的な死」がチラつかされる。もう普通の手段で事を収めるのは不可能という状況変化がスムーズです。
敗北した由花子の髪の色が白くなるのはカットされた原作の台詞いわく「「エコーズACT2」の『爆発音の感覚』が彼女の「髪の毛のスタンド」にダメージを与えたから老婆のような白髪になったんだ!」だそうなのですが、アニメで見て別の理由付けもあるように感じました。激昂した由花子は別荘をひきちぎれるほどの髪のスタンドパワーを発現し、それを康一に「ドス黒い執念の精神力」と評されます。そう、彼女の執念は髪の色と同じ黒色なんですよね。それが愛する康一との戦いによって白に塗り替えられる。殺すこともいとわない独占欲に満ちた愛情は、思っているだけで幸せという真逆の愛情へと変化する。2人のスタンドバトルの結末は、いわば由花子の精神の脱色の顕れでもあるのじゃないでしょうか。
恋に落ちるというのはある意味、相手の魅力に屈する、負けるということ。だから山岸由花子は恋をする。今回の出来事でいっそう康一への思いを強くする。スタンドバトルや異常な愛情といった要素を取り扱いつつ悲惨な結果にはならず、最後に由花子自身に平穏が訪れ、康一も成長するというのは本作の優しいところだなあ……「言っても分からない相手」を「言って分かる相手」に変えるあたり、康一くんホント精神的イケメン。
To Be Continued →後編
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