ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない アニメ・原作比較感想第9話後編
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感想前編では拾えなかった原作との差異をピックアップ。
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第9話「山岸由花子は恋をする その2」
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会
<携帯電話の不在と公衆電話の強調>


原作では康一の行方不明を仗助達が確信するのは康一の家の前(つまり直接聞いていた)わけですが、アニメでは公衆電話を使って聞いたという形に。これにより通信手段が限定されていることが否応なしに理解できるようになっています。


また公衆電話のデザインも変更。軽く調べただけでは原作の公衆電話は探せませんでしたが、アニメのデザインの公衆電話は実在するようです。うーん、このデザインの実物見たことあったかな……?
ついでにテレホンカードは全く使わなかったので作中での言及も消滅。
NTT技術史料館の電話ペーパークラフトが凄い!今年は『緑のカード式公衆電話』が登場(おたくま経済新聞)
<トイレへ行くのも問題を解いてから>



原作だとどこにあるのか分からなかった問題用紙をアニメでは張り紙にして表現。康一と張り紙の位置を調整するためか、ドアノブの左右もさりげに逆になってたり。

ところで洗濯物たたむ時に花が映るのは「お花摘み」の意味か?w
<瞳の奥にキラリと光るもの>




由花子「その瞳の奥にキラリと光る…なんていうか――サワヤカなものがあたしには見えるのよ……」
由花子の言葉を強調するように康一の顔を正面映し。更に由花子の顔の正面映しを重ねた上でその瞳を燃え上がらせ、その洞察の凄まじさを映像に表現。原作ではページめくりを利用して振り返るか何かしたような印象のあった「でもね 康一くん」を自信ある足取りで代替しているのもベネ。
<由花子の行き先>




原作では部屋のドアの位置関係があまり示されていなかったところ、アニメでは電気椅子DIY部屋と外行きのドアが別であることを明示。これによってオリーブオイルがうんぬん言っていた彼女が電気椅子作りに精を出しに行ったのではなく外出しようとしているのが分かりやすくなっています。

*原作では由花子はオリーブオイルうんぬんの後、スタンドライト右側の扉の移動しているので、アニメと同じ位置関係なら電気椅子DIY部屋に入ったことになる
<視覚の地図化 地図の視覚化>



別荘近辺の俯瞰→それを見るように重なる仗助と億泰の顔
から地図へと場面が代わり


仗助が指し示す地図→それに向かうように歩く由花子
から再び実際の別荘近辺に画面が切り替わるという間断のない場面転換の連続がクール。加えて電話後は億泰がアイス食ってるというノイズがなくなっているので推理の筋道が立った感覚も強いw
<エコーズACT1とACT2を比べやすく>



原作に比べると、エコーズACT1は正面からその姿を映したカットが増量しています。放送期間の関係上登場してからそれほど時間が経っていない上に先週出番をお休みしているエコーズですが、ここで何度も姿が見えることでACT2との差異が自然と感じられるようになっています。受話器を取るACT1かわいいw
<差し迫る脅威>



電話をかけた後の康一の状況説明はバッサリ省略。代わりに康一の立てこもり準備と由花子の接近が交互に描かれ、事態の切迫感が増しています。
<ACT1敗れたり>



ACT1による「大嫌いだ」は赤色を使うことによって攻撃性が強調。そして引き剥がされる際にも「大嫌いだ」を鈍重に叫ばせることで無効っぷりが分かりやすくw
<危機感による成長の加速>





康一「こっ…殺されるッ!ドアを入ってきて捕まったらいずれ殺されるッ!」
原作では細切れになっていたコマ(ダジャレではない)を、アニメでは康一とエコーズを交互に映す形に変更。これによりACT2への成長が康一の危機感に応じたものであることが鮮明に。
<攻守逆転の予兆>

ACT2のしっぽがさなぎから出始めるシーンは、「しっぽが上がる」「由花子の髪の毛が下駄箱を掴むために下降」と動作方向が逆になっています。アニメオリジナルのカットですが対称性が出ていてとても好きなワンシーン。
<隠す音、強調する音>


「いまのピシ!って音」は音だけではなく、実際に画面に亀裂を走らせて気付きやすい形に。逆にエコーズが由花子の心音を聞いた時に聞いた崖の崩れる音も耳を澄ませば聞こえるのだけど、こちらは音だけなので目立たないという。
<酔っているのはどっち?>



原作では老漁師は孫を「マサジ」と呼んでいるのですが、アニメではどうも「マサシ」にしか聞こえない……クレジット上は「マサジ」なのでミスなのかどうなのか。
今回は台詞うんぬんより演出的な変化の付け方が印象に残りましたかね。
関連:
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