人を思って流す涙は/機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 11話感想
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同じメタスフレームのガンキャノン・ディテクターの活躍を見ると、メタス・マリナーも見たくなるなあ。と言っても進行上、水中戦はやられ役しか登場できないわけなんだけど。性能的にもやられ役が納得、旧型だけどそのまま頑張らざるを得なかったアクア・ジムの皆さんお疲れ様です(´・ω・`)
機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 第11話「トリントン攻防」
©創通・サンライズ



ジンネマンと共に砂漠を渡るバナージは、人のありように涙する。そして、ユニコーンガンダムが次に示した座標は……
終わらない戦い、第11話。連邦とジオンの対の性質を描き、そこからバナージの対の存在を配置する構図に感嘆。
今回バナージとジンネマンは共に砂漠を横断するわけですが、普通ならありえない状態なのですよね、これって。体制に歯向かうテロリストと体制の中で生きる(一応)民間人なんだから。そんな2人が共に歩き、同じスープを食べ、語らいあう。それは1つの協調なのだけど、悲しみは共有できるのだけど、2つのシステムの戦いは終わらない。「弾かれ潰された連中の怨念」たる旧ジオンのMSが様々な自然の中にいる姿は、「人が自然から生まれた生き物なら、人が出すゴミや毒も自然の産物ってことになる」というジンネマンの言葉と重ね合わせるとなんとも言えない気分になるなー……「意地を張る相手がいるってだけで違うもんさ」という言葉も、ブラストの「世界を呪ってのたれ死ぬか、終わらない戦いを続けるか」と裏表の関係だし。ガランシェール隊に新メンバーを迎えるみたいに気楽に協調できればいいのに、そうはいかない。
で、連邦とジオンを「2つのシステム」として相対化したならば、バナージにだって対は存在する。それが
一言二言かわしただけのバナージがロニを気にかけるのは、きっとそういう物語的な立場あってのことなのじゃないでしょうかね。
トライスターのナイジェルが言うように、バナージもロニもリディも直属の上司(や親のような存在)にだけは恵まれている。けれどその上まで恵まれているとは限らない。マリーダをプルトゥエルブとして扱おうとするフル・フロンタルは、きっと何があっても泣かない。自分を器と規定する彼はきっと、誰かと悲しみを共有することがない。バナージが連邦とジオンの双方と接する中で、価値観としてフル・フロンタルがラスボスにふさわしくなっていくのはよくできているなあ……
<おまけ>


バナージ「だから生きるために文明を作り、社会を作って身を守った」
ジンネマン「ああ、だがそいつが複雑になり過ぎていつのまにか人は、そのシステムを維持するために生きなきゃならなくなった」
容器によって温かさを守られるスープと、温かさを持つために泡立つほど熱を受けなければならないスープ。言葉と重ねると、なんとも示唆的です。
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