ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない アニメ・原作比較感想第12話後編
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感想前編では拾えなかった原作との差異をピックアップ。 ASBにもあった「うっとり♡」が無いのはチト残念ではある。
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第12話「レッド・ホット・チリ・ペッパー その2」
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会
<この道具は後で使います>


冒頭部分ですが、さりげに後で仗助が叩き込まれる車が映ってますね。現実に即しているのかデザインは変更……してあるのだが後部が顔にしか見えないw
<目標確認>

承太郎「俺達が動くのを待っているんだ……船の位置を確認するためにな」
仗助を港に留まらせるための承太郎の説明は若干整理&↑の台詞を追加。考えてみると、船が来るという情報だけだと確実性が無いですもんね。
<老いたジョセフ>


SW財団職員「あと20分ほどで杜王港に到着ですよ、ミスタージョースター」
原作では前回のラストだった財団職員とジョセフのやりとりはここに移動。ジョセフの老いを感じさせるとともに、この後の仗助の心情描写とスムーズな接続を行っています。
<その息子の戸惑い>


仗助「生まれて この方 会ったこともない男をイキナリ父親だって言われてもよぉ~~」
原作では扉絵で内心ひとりごちていた仗助の心情は康一に語るスタイルで表現。承太郎の「自分の父親」という言葉をフックに、直前にジョセフの描写があることで変更がスムーズに。また、ここで語らせることでレッチリ戦後に急に困る仗助といった印象を受けないようになっています。

一方扉絵や途中ページでの音石のギターやSW財団に関する解説はカット。まあ前者特に時間食いますしね。
<演奏法変えました>


音石「このラジコン飛行機『スピットファイヤー』は5分あればジョセフ・ジョースターの船まで行ける」
意図は掴みきれないところがあるのですが、今回アニメと原作との大きな違いとして「音石がギターピックを使っている」ことがあります。原作だとどのシーンも指弾きしていたのですが、アニメでは登場時の語りなどでもピックを抜き出したりしているので自然と目につきます。差し当たり効果が分かりやすいのは……




レッチリ「おまえの「クレイジー・ダイヤモンド」に対してはこの「小指」だけしか使わん…」
本体登場後にレッチリが喋るこちらのシーン、原作と違って音石がピックをくわえているのでまあそりゃスタンドが喋るわなw そして喋ってるかのようなギターの演奏シーンは原作通り。


そしてピックを投げてタンカきってる間に小指を折られる……わけですが、今更ながらこのシーン、仗助自分の拳で音石の小指をへし折ってるのですね。怖!
<アニメは背景が必要>



康一「音石が移動したのではなくて動いたのは君の方だよ 動かされたんだよ」
仗助を動かした後の音石の背景のコンテナは登場時と同様。加えて港を俯瞰して移動が分かりやすくなっています。
<ポジティブ音石>



音石「まだあと2分も残ってるのか とどめを刺すには十分だ…」
原作では1分経ったことに焦っていたのですがアニメでは、残り時間の方を見て余裕の発言に変更。どっちにしろ今までの戦いが1分のわけがないのですが、こっちの方が感覚的にスムーズでしょうか。というか、アニメ版はこの辺り割りきって残り時間や距離の描写はカットしてますね。
<人が集まらないのが不思議なレベル>


億泰「な、なんだありゃぁ~~ッ!? 仗助!康一ーーッ!」
振り返って港の様子に驚く億泰の描写はアニメオリジナル。離れていても嫌でも分かる発光描写を利用して承太郎達の描写を接続し、かつここから始めることでCM明けの視聴者の気を引く作りにもなっています。

そしてさりげに登場する今後出番のあるキャラクターw
<罠につきあってくれるノリのいい男(ただしマヌケ)>



タイヤのホイールは原作ではさりげにハマっているという感じでしたが、アニメではまるでふたのように、そして画面の切り替えに利用して映像的に映える見せ方に。


康一「そうか! タイヤのゴムは電気を通さない絶縁体! チリ・ペッパーは電力を使えない!」
このあたりの解説は原作ではレッチリが1人でやっていたのですが、康一によるものに変更。タイヤの中だとレッチリの慌てた(演技)は声しか外に聞こえないですしねw
<ピックの暗示>


康一「し…死んでる」
こぼれるピックに刻まれた言葉は「片道切符」w
<この後財団職員が美味しく頂きました?>


ジョセフの前にテーブルと果物を追加。これもまた億泰(正確にはそれに殴られた音石)によってぶっ壊されるわけですがw あと億泰の名前の聞き間違いは「オソマツくん」なので某6兄弟をジョセフが知っているかは定かではないwww
<制服と帽子はどう調達したのか>


音石「ジョースターさん 荷物を運びに来ました」
財団職員に変装した音石は、原作では億泰とジョセフの仗助の会話の後にサラッと、顔も遠景で気づきにくい形で部屋に入ってきていた(よって初見時はジョセフの親子の会話→仗助の親子の会話という流れだった)のですが、アニメでは声で1発でバレるのでむしろ目立つ形に。レッチリの本体が音石という情報は既に船に伝わっていますが、声まで認識されてるわけじゃないから声色変える必要もないですしね。
<測れない息子との距離>


ジョセフ「そうか………話はしないか…」
また、億泰とジョセフの仗助に関する会話の直後に港の仗助に続く形にしたことで会話の連続性が保たれています。というか、前述のように原作では読者も音石の潜入に気付きにくい形になっていたので、シーンの意味合いに原作同様の連続性を維持するなら必然的にこういう順番に変更になるわけです。
<すれ違うとしか思えない関係>

仗助「今までいっペンも会ったことのない人間なんだよ…」
こちらの構図はアニメオリジナル。船に背中を向けて迎える仗助、近寄らず離れていく船。甲板に立つ船員が仗助と逆方向を向いていることもあって、すれ違いの印象が強く出ています。
<そう言えば怪我してたね君>

音石明「言ったのはわたしですッ! こいつ我々SPW財団の人間じゃあないぞッ!」
音石の左小指にさりげに包帯が追加www まあそんな気が動転してたら康一くんもそんな細かい情報まで伝えてないよね。
<今週のハイライト>



仗助とジョセフの対面シーンは原作では小さいコマに詰め込まれていたのが、たっぷり時間を取った描写に劇伴も相まってとても情感豊かなものに。赤面というストレートな表情描写も、仗助の怪我の跡と同じ線で描いてから色で違いをつける……というのが自然さを生んでくれていて、違和感のないものに仕上がっていたように思います。前々回登場のメッセンジャーを迎えに出しているのもさりげに気の利いてるところ。



で、終わらない危機を描いて次回に続く。切断された腕から血が落ちるというラストは、黒塗り対策としても血に濡れたギターとの繋がりとしても良好な見せ方でした。
関連:
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