痕になってないかなと思って/クロムクロ12話感想
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むしろ電撃より強烈。
クロムクロ 第12話「黒部の夏に地獄を見る」
©クロムクロ製作委員会



フスナーニとの戦いが終わり、季節は夏に。由希奈はトムのもとで合宿をすることになり……日本の夏、鍛錬の夏、第12話。今回は描写の主体として「少しずつ」というのがあったのかな……と思います。冒頭でエフィドルグが「また1つ」入手するクルル石に始まり、「評価2の由希奈よりは」英語ができる剣之介、一度にではなく「2学期はもっと」と減る生徒などなど。こんな感じでそれっぽいのを挙げてみると
・「少しずつ」訓練に順応していく由希奈
・頑張る彼女に「少しずつ」優しさや自分の内にあるもの(特技)を見せていくソフィーとシェンミィ
・毎度挫折してるのだけど「少しずつ」前進してはいる赤城
・水遁の術(w)のテストを行うもまだ完全には成功せず「少しずつ」強化されるGAUS
・現代文化に「少しずつ」順応していった結果、思春期の少年ぽさも出てきている剣之介
・信用を勝ち取った結果(キャリーとヒースから監視は続いているので「少しずつ」ではある)、刀を返却され首輪を外してもらえる剣之介
・由希奈を「少しずつ」意識し始めている剣之介
・最後はちょっとひねって(あるいは僕の牽強付会か?)「少しずつ」の隕石で降下する新たなエフィドルグ
……という感じでしょうか。こういう「少しずつ」には指標が必要になるわけですが、それが適切に配置されているのがいいですね。例えば由希奈の訓練への順応は完全にできる状態には程遠いのですが、ソフィーや剣之介達というパーフェクトな面々からは程遠く、それでいてリタイアした赤城ほどヘバッていないというのが成長として程よいし(射撃で的の端っこに当たって成長というのはすごい見せ方だw)、GAUSの水遁も単独で見せられるととても地味な強化なのですが、ロングアームの芸当を見た後だと僅かでも追いすがろうとしていることに好感が持てる。
また剣之介についても、彼が由希奈を意識し始めるに先立って意外と助平な面(けしからんと言いつつ撮影w)を見せているのが重要で、あれがあるから無造作に近づいた由希奈の髪の香りに対する剣之介のドギマギが一瞬で伝わってくる。これまでの2人の距離の接近は割とプラトニックだった分だけ、こうした肉体性を伴った感情の描写はそれだけで進展として捉えられるし、また一瞬で伝えることでくどさも感じられません。髪の香りが、とか脳内でも口に出したらその時点でHENTAIだからな! 純粋に由希奈を助けたり、彼女が自力で山を登れるようになったのを見て頷く→直後にドキリとしてしまうといった描写が今回の剣之介と従来の剣之介の繋ぎとしても機能していて、違和感なくニヤニヤすることができました。運動やマッサージ、汗など、折々の描写が由希奈の「肉体」を意識させるものであるのも今回の描写が統一性を持てている一因かしらん。

しかし国際色豊かなメンバーなのだが、全員定食を箸で食っているという日本への順応ぶりにほっこり。トムにここの食事の感想聞いてみたいなー。いや、ミソスープの見た目には触れなくていいぞw
関連:
クロムクロ 感想リスト
クロムクロ 第1話「鬼の降る空」
クロムクロ 第2話「黒き骸は目覚めた」
クロムクロ 第3話「城跡に時は還らず」
クロムクロ 第4話「異国の味に己が境遇を知る」
クロムクロ 第5話「学び舎に来た男」
クロムクロ 第6話「神通の川原に舞う」
クロムクロ 第7話「東雲に消ゆ」
クロムクロ 第8話「黒鷲の城」
クロムクロ 第9話「岩屋に鬼が嗤う」
クロムクロ 第10話「不遜な虜」
クロムクロ 第11話「闇に臥したる真」

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