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漫画感想「十 ~忍法魔界転生~」8巻

十 ~忍法魔界転生~(8) (ヤンマガKCスペシャル)

 原作・山田風太郎、漫画・せがわまさきの「十 ~忍法魔界転生~」8巻を読了。今回十兵衛と相対するのは尾張の柳生如雲斎。思ったよりあっさりやられた宝蔵院と異なり、同じ柳生のこちらは終始十兵衛とやってやられてを繰り返す姿が印象的。互いに右目に一撃を受けたのであっても、両目のあった如雲斎ともともと隻眼の十兵衛では重みが違うという点で十兵衛が有利だし、一方で如雲斎は状況を利用してまんまと人質を奪取、十兵衛に作戦勝ちを収める。そして隻眼になったハンディも、後日なんと「投げられた複数の歯」を全て両断して「眼が合うた」とのたまうことで凄みに変えてしまうという……ここで斬るのが天草四郎がなぐさんだ女の歯というのがなんともおぞましい上、石ころなどより強さの説得力に繋がってるのがすごいなあ。

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 あと、魔界転生して敵になってるのにむしろ親バカになっている宗矩になんだかニヤニヤしてしまうw

 ニヤニヤしてしまうのはスパイであることを看破されながらも見逃されたお品の方も同様で、気がふれたのを装い十兵衛に色じかけしようとしていた時の背徳的な色っぽさが、性根のちょっとはすっぱな言動によってどこか少女的なものにすら変わっているのが実にかわいい。そこに疑念を向ける天草四郎のゲスいやりとりも、昔の男とでもいった感じを漂わせつつ物語全体の緊張感を損なっていなくて心地よいです。これがこの頃の、いや本作を現代にコミカライズするにあたってのバランスの取り方なんだなー……

 あと、十兵衛が怪我によって眼帯から包帯に覆いを変えたことで「右目」が隠れ、左目も閉じることで「深く思考の渦に潜っている」のが見えるのがいいですね。もともと十兵衛は右目を失っているわけですけど、読者にとっては眼帯こそが十兵衛の右目なわけですし、こちらも包帯で閉じなきゃ開きっ放しになってしまうわけだ。いよいよ敵の恐ろしさも増してきて、次巻が楽しみです。

関連:
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