漫画感想「うしおととら」文庫版第3巻 

うしおととら (3) (小学館文庫)


 藤田和日郎の「うしおととら」文庫本版3巻を読了。今回収録されているのは第七章「ヤツは空にいる」、第八章「法力外道」、第九章「風狂い」、第十章「童のいる家」、そして第十一章「一撃の鏡」。章数多いな!
 アニメでは章ごと、というか存在ごと省略されてしまった凶羅が登場する第八章も合わせ、並べて見てみるとこの辺りの話は「妖怪と人間」の構図に揺さぶりをかけるように作られているのだなと思います。第七章「ヤツは空にいる」は自衛隊の登場によって「妖怪に対する人間」をより意識させる話であり、ここでは「悪い妖怪の敵をぶっ倒せ」という路線を踏襲しているのですが……

第八章「法力外道」:人間である凶羅が敵。しかもこの男、妖怪と殴り合うという妖怪以上に妖怪じみた人間
第九章「風狂い」:敵は妖怪鎌鼬だが暴れた原因は人間にあり、また人間に化けることができる鎌鼬は性格も人間的
第十章「童のいる家」:敵に値するのは人間の鷹取武衛、妖怪のオマモリサマに至っては被害者
第十一章「一撃の鏡」:敵は「人間」が「妖怪」と化した存在、鏡魔。妖怪はうしおにとって必要な協力者


 これらの話は見事にそこから外れてるわけですね。それぞれの話にちゃんと「いい人」を出してるので、「人間なんてろくでもねーや!」ってならずに読者が妖怪へ親しみを抱けるようになってるのはよくできている。個々の話が単独で完成度が高いのみならず、序盤の時点で連続性を伴っているんだから恐れ入ります。特に鎌鼬3兄弟はこのタイミングで登場しなきゃならなかったのだと強く納得することができました。ただ話がぎっちり詰まってる分だけ決めのコマが小さくなっちゃってるきらいがあるので、今思うとアニメはそこを上手く拡大してくれてるんだなあ……

関連:
うしおととら 第1話「うしおとらとであうの縁」
うしおととら 第2話「石喰い」
うしおととら 第3話「絵に棲む鬼」
うしおととら 第4話「とら街へゆく」
うしおととら 第5話「符咒師 鏢」
うしおととら 第6話「あやかしの海」
うしおととら 第7話「伝承」
うしおととら 第8話「ヤツは空にいる」
うしおととら 第9話「風狂い」
うしおととら 第10話「童のいる家」
うしおととら 第11話「一撃の鏡」
うしおととら 第12話「遠野妖怪戦道行~其の壱~」
うしおととら 第13話「遠野妖怪戦道行~其の弐~」
うしおととら 第14話「婢妖追跡~伝承者」
うしおととら 第15話「追撃の交差~伝承者」
うしおととら 第16話「変貌」
うしおととら 第17話「カムイコタンへ」
うしおととら 第18話「復活~そしてついに」
うしおととら 第19話「時逆の妖」
うしおととら 第20話「妖、帰還す」
うしおととら 第21話「四人目のキリオ」
うしおととら 第22話「激召~獣の槍破壊のこと」
うしおととら 第23話「永劫の孤独」
うしおととら 第24話「愚か者は宴に集う」
うしおととら 第25話「H・A・M・M・R~ハマー機関~」
うしおととら 第26話(最終回)「TATARI BREAKER」
うしおととら 第27話「風が吹く」
うしおととら 第28話「もうこぼさない」
うしおととら 第29話「三日月の夜」
うしおととら 第30話「不帰の旅」
うしおととら 第31話「混沌の海へ」
うしおととら 第32話「母」
うしおととら 第33話「獣の槍破壊」
うしおととら 第34話「とら」
うしおととら 第35話「希望」
うしおととら 第36話「約束の夜へ」
うしおととら 第37話「最強の悪態」
うしおととら 第38話「最終局面」
うしおととら 第39話(最終回)「うしおととらの縁」

漫画感想「うしおととら」文庫版第1巻
漫画感想「うしおととら」文庫版第2巻


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Posted on 2016/07/21 Thu. 23:17 [edit]

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