こんなに沢山の人が/機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 19話感想
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話には聞いてたがホントにいいとこないなグスタフ・カール! ワッツの踏み台返しは笑ったけど。そのための(?)ゼータプラスって酷い人選だw
機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 第19話「再び光る宇宙」
©創通・サンライズ



バナージに追いすがるリディを止めるべく、マリーダがその前に立ち塞がる。一方、ネェル・アーガマは敵に取り付かれ……散るもの、守るもの、第19話。
前回の感想でマリーダはバナージの代役……と書きましたが、それに相対するリディとアンジェロをも重ねる作劇がドラマチック。リディはミネバに必要とされたかった、アンジェロはフル・フロンタルに必要とされたかった。「その生真面目な心が他人も自分も傷つける」というマリーダがリディに遺した言葉は、アンジェロにだって通じるものなのですよね。大佐大佐で他人にはひたすら剣呑だったし、この男。他者に支えてもらえなかった(あるいはそれに気付けなかった)リディと重なるように味方すら撃ち落として他者への憎悪を露わにし、最後に自らのインコム・クローで行動不能に陥る姿は正にマリーダの言葉通りのものでした。……この男に救いはあるのか。
そしてマリーダは、リディのこれまでの行動の因果を一身に集めたようにして死んでいく。彼女を殺してしまうことはこれまでの彼の過ちの象徴であり、過ちと自分と他者の関わりを(ニュータイプの感応という形で)ようやく認識できたリディは、それによって正にのたうち回るわけです。バナージを要所で支え、繋がりのないリディ相手に至っては命を失っても支え、更にはジンネマンに感謝と浄化を、オードリーに助言を、終いには戦場の全てに危機を伝える辺り、ほんとマリーダは「大人」と「子供」の中間の存在としての役割を全うして逝ったな……全方面に対する彼女の優しさは本当に後光が差している。率直に言って悲しい。
マリーダの言葉は30分全てに染み渡っていて、バナージはサイコ・ジャマーを無効化してシールドを飛ばし、ジャック仕返すという人外じみた、「繋ぎ止めないと」どこかに飛んでいってしまいそうな危うさを見せるし、宇宙ではEWACジェガンとネェル・アーガマが連動、地上では彼らを守るためにラー・カイラムが動き……と「たくさんの人が響き合って」いる(登場するMSがばらけているのも「人」としての識別性の一環かしらん)。ロジックを並べるジンネマンにその本心を指摘し、口にさせてやるオットー館長の優しさも素敵でした。
さて、多くの人が響き合い、死んでいく理由であるラプラスの箱とはいかなるものか。次回語られるものが楽しみです。
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