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君に託す/機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 21話感想


 あわよくばマクロスΔも見て感想を……と思っていたのですが、帰宅した時点で23時の上にPCメールにエラー発生とか完全に無理ゲー/(^o^)\



機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 第21話「この世の果てへ」
©創通・サンライズ
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 ラプラスの箱を奪取すべく、フル・フロンタルはネオ・ジオングへ乗り込む。その圧倒的な力にはガエルのシルヴァ・バレトも歯が立たず……決戦、第21話。
 うーん、今回はいつにも増して描写が難しい。ネオ・ジオングのサイコ・シャードの解説を目にしたりもできたけれど、正解を提示されるとそこから抜け出せなくもなるし。これまでのように「どのように描いているか」に重点を置いて語るならば、今回は「ここにいる理由」というのが大切であったように思います。
 ガエルはバナージの後退の勧めを無視してその場に留まり、またバナージが「ここまで来たのは」呪縛ではなく彼自身の意思であると讃える。その言葉の中にはかつての主であるカーディアス・ビストの夢も含まれていましたが、それはおそらくはガエル自身が惹かれた夢でもあり、カーディアス亡き後も彼が「そこに居続けた理由」。一方でアルベルトはそんな父についていけなかった事、だからマーサの側についたのだと告白する。それはつまり、彼が「そこにいる理由」。また、ローナン議長はコロニーレーザーの射線に息子であるリディが自らの意向でいると知って「なぜ、お前が」と「そこにいる理由」を知らずおののく。止めようとしたブライトも子に恥じぬ父でありたいと「そこにいる理由」を語る。多くの人が、なぜその場にいるのかを大切に抱えています。

 そして「ここにいる理由」を他人に依拠するフル・フロンタルはニュータイプ的ななんやらかんやら刻が見えるのを最大限に拡張してこの世の果てとやらをバナージに見せるわけですが、それは器たる彼らしいやり方であって、ミクロに見ればこの世の果てとは人生の果て、死の果てでもあります。どれだけあがこうが幸せを得ようが、人に最後に待つのはこの世の果て同様に「光なく時間すら動きを止めた完全なる虚無」なのですから。要するに「どうせ死ぬのは一緒だから頑張っても意味ないんじゃない?」ってわけですが、それに対する「それでも」こそは、先述した皆が見せた「ここにいる理由」です。「ここにいる理由」とは、ごく短く切り取った「生きる理由」でもあるのですから。最後に待つのが死であっても、「ここにいる理由」を積み重ねることは絶望を跳ね返す力になる。そうして、それを受け入れ「ここにいる理由」をなくしたフル・フロンタルは解き放たれてゆくのです。論戦や心の力を武器に変えるような形ではなく、それでいてこうもダイナミックにテーマを視覚化してしまうというのは面白かったなあ……シナンジュのジオンの紋章が、バナージが触れるのが「胸」であり「心」であるのを明確に感じさせるようになっているのも良かった。
 さて、OVAをTV用にした本作も次回でいよいよ最終回。最後に語られるものを、楽しみに待ちたいと思います。

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2 Comments

シンジン  

昨日ユニコーンがどんなラストを迎えたのかをwikiや他の人のブログでついに知ってしまった21歳の社会人見習いです(笑)

ずっと前にニコニコ動画で(赤の肖像)を観た後にyoutubeで(ネオ・ジオング対ユニコーン&バンシィ・ノルン)を観ました。ユニコーンは断片的にしか観ていない僕が言ったらダメだと思いますが(ガンダムに関わった声優さんの中には今でも元気な人たちがいるんだな。)と感じられてジーンとなりました。

バナージの生き方を否定する気はありませんが、ある特撮ヒーロー物で(希望っていうのはタチの悪い病気だ。)という言葉に納得してしまった僕には(頑張りたくない人には頑張らなくていいんだよって言いたいな。)という気持ちになりました。

2016/09/12 (Mon) 15:57 | EDIT | REPLY |   

闇鍋はにわ  

>シンジンさん

>昨日ユニコーンがどんなラストを迎えたのかをwikiや他の人のブログでついに知ってしまった21歳の社会人見習いです(笑)
 この時代、ネタバレを防ぐのも一苦労ですね。

>ユニコーンは断片的にしか観ていない僕が言ったらダメだと思いますが(ガンダムに関わった声優さんの中には今でも元気な人たちがいるんだな。)と感じられてジーンとなりました。
 ガンダムも本当に息の長い作品ですから、未だ声を当ててくれるのは嬉しいことです。

>バナージの生き方を否定する気はありませんが、
 バナージのあり方は1つの理想ですからね。

2016/09/12 (Mon) 20:28 | EDIT | REPLY |   

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