ジョジョの奇妙な冒険　ダイヤモンドは砕けない　アニメ・原作比較感想第26話後編

2016/ 09/ 24 (Sat)

ジョジョの奇妙な冒険　ダイヤモンドは砕けない　アニメ・原作比較感想第26話後編

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　感想前編では拾えなかった原作との差異をピックアップ。

ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない第26話「ジャンケン小僧がやって来る！」
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険DU製作委員会
＜今は夏寸前＞

　原作で食べていたのは柿でしたが、アニメではイチジクとおぼしき果物に変更。夏寸前のこの時期だと柿はまだ青いはずなのでその調整ということかしらん。ここで柿だったのはガキとかけてたのかどうなのかwww

＜ジョセフは露伴の漫画が読めない＞

　駅前で露伴とジョセフが出会った際、露伴の漫画の英訳版が出てないかジョセフが尋ねるやりとりがカット。まあ6話で詰めるならこの偏屈な場面がカットされるのは自然かな。ちなみにジョジョはアメリカでは3部のみ「2005年」から刊行されているトカ。

＜生活が大変そう＞

　少年のほっぺから声が出る様子はアニメでは音響の変化で表現。また穴から露伴を覗くカメラワークによって原作にはなかった舌の挙動が追加され、舌なめずりのような感覚を受ける映像になっています。この舌なめずりは後でヘブンズ・ドアーの1/3を吸収する場面でも登場してたり。

＜へいッ　タッシ～～～！！！＞

　原作では席や本の横取りに先駆けて行っていたタクシー取りは省略。代わりにサッカーボールをぶつけて露伴を苛立たせています。この辺り話の切れ目でもあり、細かく順番を入れ替えて短縮＆整理してある。

＜おれ　あいつキライなんスよ＞

　原作では露伴に相席を断られた際にも笑顔で「ガンバってくださいねーっ」とやっていた仗助の返しがアニメではカット。声のトーンも表情もにこやかさが消えています。原作だと週や話をまたいでいるので気付かなかったのですが、考えてみればこの後でジョセフに露伴が嫌いとぶっちゃけちゃうわけで、ここは反応を変えた方が統一性が出るのか。

　子供とジャンケンして席を争う露伴に対する呆れっぷりも、原作では露伴が仗助達の表情から察していたのを直接口で言う形に変更。仗助の後の反応が更にスムーズになっています。

＜康一くん止めたげて＞

　本にした少年の情報を露伴が読み上げる部分は省略。あからさまに時間食いますし、アニメでは「声」でこういうキャラなのは自然に伝わりますしね。

＜できるのは見ているだけ＞

　今回原作ではおりおり実況・解説を務めていた写真のおやじの語りは多数カット。露伴を追い詰める少年の目をトラの目と称したり、仗助達が近くに現れたことに動揺したり、ガラスのシャワーに対する少年と露伴の動作について語ったり（＊原作では露伴は避けようとしたが左手にガラスが刺さった）。全体に渡っての実況解説ではなく、また存在を2人に認識されてないというのがまとめてカットの理由かしらん。

＜まるで劇画＞

「ぼくはそういう『まるで劇画』っていうような根性を持ってるヤツにグッとくるんだ」
　そういう露伴が『まるで劇画』の世界にいるというシャレた演出w

＜少年を救ったのは＞

　前編の感想でも触れましたが、イカサマでも1度勝ったので強運が露伴に移動しているという説明がカット。また、写真のおやじがトラックの窓に当たった理由が「露伴の声がしたので振り向こうとしたらぶつかった」から「風に飛ばされて」に変更。そしてその風は露伴が路上に飛び出した際に放っていた黄金のオーラと同じものです。というわけで、このアニメにおいて少年を救ったのは露伴の強運以上に「心意気」なのでしょうね。