ありがとう、2人とも/ブレイブウィッチーズ5話感想
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笑顔の下の熱い思い。
ブレイブウィッチーズ 第5話「極寒の死闘」
©2016 島田フミカネ・KADOKAWA/第502統合戦闘航空団



定子、ジョゼと共に偵察へ出ることになったひかり。そこに現れたのはなんと冷気を放つネウロイで……? 雪の中でこそ暖まるもの、第5話。ひかりの502正式配属という一山を越えた今回は、他のキャラの体温を感じさせる作劇。
これまでの4話はあくまでひかりを中心に据えて、彼女の熱い血潮を描くことで他のキャラが熱反射(温かく受け止めるニパ、熱く燃やし返す菅野、心を溶かされるロスマン)するようになっていたわけですが、この6話ではひかりが不在の状況の中でも502の面々はそれぞれの体温を見せています。女好きから一歩進んで料理下手や「ニセ伯爵」なんて呼ばれる一面を披露するクルピンスキー。彼女に激昂しキャビアの缶詰集めに熱を上げていた一面が明かされるロスマン。いつものようにドライなだけかと思いきや「まずい」「うまい」の二言だけで天然ボケを成立させてしまうラル。
彼女達はひかりが「物理的に不在」な中でそれぞれのキャラを発揮しているわけですが、一方で今回の主役であるジョゼと定子はひかりが気絶して「精神的に」不在の時こそその存在感を発揮しています。人見知りなのかと思えば他人のために真剣になれるジョゼ。いつもニコニコしている穏やかなだけのキャラかと思えば、自分も敵を倒さなければならないと焦りを感じていた定子。冷静そうな定子が危うくひかりを死なせかけるという窮地を招いて取り乱し、それを気弱そうなジョゼが定子の頬をはたいて落ち着かせる……というのは、これまでの作劇だけで受けていた印象をひっくり返して人間味を感じさせる印象的なシーンでした。その結果の雪山シチュもまた、お約束の履行であると同時に、ひかりが今回は「温める側」ではなく「温められる側」であることが視覚的にも表現されたシーンであったと思います。
ただもちろん温められるだけでは主人公は務まらないわけで、ひかりは自分が負傷することでユニット暖気のための治癒魔法を使用可能にするという相変わらずの血潮を見せます。それはこれまでと逆に、熱を受ける側になった彼女が行う反射であるし、同時にまだまだ無力な自分なりにできる事を考えたという成長の証でもある。「お互いの体温を直接伝えあってたの」とはジョゼの台詞ですが、実際、この3人が組むことでその体温が上昇し視聴者に伝わってくる……というのが今回のポイントであったように思います。最後の料理だって、オラーシャの料理をそのまま出した冒頭と打って変わって、扶桑の料理にキャビアという異国の食材を組み合わせたものなのですからね。
治癒魔法を使うと体が熱くなるというジョゼの固有魔法の性質は、大人しそうでも他人のために熱くなれる彼女の性格にぴったり。サポート的な印象の強かった定子が、功を焦ったり師であるもっさんの言葉を持ち出して2人を引っ張り、最後の一手に叫ぶ様子なんかもこれまでの笑顔の底の感情が見えて心地よい。グイグイと502の他のキャラが好きになれる回でした。菅野?ズルい君ズルい(意訳:かわいい)。
関連:
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映画感想(「ストライクウィッチーズ O.V.A. Vol.1 サン・トロンの雷鳴」)
ブレイブウィッチーズ 第1話「佐世保の魔法少女?」
ブレイブウィッチーズ 第2話「羽ばたけチドリ」
ブレイブウィッチーズ 第3話「第502統合戦闘航空団」
ブレイブウィッチーズ 第4話「戦いたければ強くなれ!」

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