この戦いにはついてこれないだろうからな/ドラゴンボール超70話感想
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正に独壇場。
>拍手返信:雪光さん
単純に笑えると同時に、バランスによくよく目を向けて作ってるのが感じられる回でしたねー。ビルスをギャグ漫画へのカウンターとして使うのは超ならではという感じでとても面白かったです。そして興味深い構造を持てるのは、本作の歴史の深さの裏付けだなとも。毎週見てて楽しいです。
ドラゴンボール超 第70話「シャンパからの挑戦状!今度は野球で勝負だ!!」
© バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション


シャンパの提案により野球の試合をすることになった第6宇宙と第7宇宙。野球なら活躍できるとヤムチャは意気込むが……? ヤムチャの意地、第70話。
今回はまさかのヤムチャ主役回であり、その歴史を追いかけるようなお話がとても楽しい。今ではすっかり戦力外ですが、最初期の彼は悟空のライバルですらありました。そんな彼に一時であっても復権させるには「バトルであってバトルでない舞台」が必要なわけで。そこにかつてアニオリでバイトしていた野球を持ってくるのはとても良い目のつけどころであったと思います。フルパワーでやれば会場が壊れるという理由で悟空達は力の下手くそな加減を要求され、またルールを理解していないためにそもそも土俵に乗れない。そんな状況で経験者の彼が活躍できるのは理にかなっているし、繰気弾も投球との相性がぴったりwww 狼牙風風拳である実用上の理由はありませんがヤムチャの技と言えばこれだし、繰気弾を野球でやると目立たないからまあね?
が、「天津飯と餃子はおいてきた」「消えろかっ飛ばされんうちにな」「野球をなめるなよ」と言ったパロディ台詞や未だに消えていないブルマへの未練((´;ω;`))などに象徴されるように、今回の話がヤムチャの歴史を振り返っている以上は活躍したままではおられないわけで。反則(的な強さ)の数々によって結局は彼は隅に追いやられてしまいます。ここでランナーという「確実に存在するがカメラが1番向かう相手ではない」ポジションを経由させることで、彼を敗北者ではなく被害者に仕立て上げ、またその存在感を徐々に消し去っていくのが実に上手い。


最終的に野球は破壊神の喧嘩というインフレの局地に達し、ヤムチャは強さという部分で完全に忘れ去られてしまうわけですが、そんな彼にはもう何も残っていないのか……と言えばそうではありません。もはや代名詞と化した爆死ポーズでホームベースに帰ることでヤムチャは勝利の立役者になり、皆から賞賛を浴びる。それは見方を変えれば、彼があの爆死で愛されキャラとしての存在感を確立したことのメタ的な再現であると言えます。バトル漫画のインフレに必死で食いついていく他のキャラと、ヤムチャはあの爆死で「サヨナラ」したのだなあ……
そんなわけで、ドラゴンボールの中でも独自の存在感を放つヤムチャというキャラを実に美味しく料理した回でした。ホント、ヤムチャしやがって……

ところでこの野球おにぎり、18号がそれを思いついて作るところを想像すると床を転がりたくなるくらいかわいいんですが。
<おまけ>
綾波「ごめんなさい。こういうときどんな顔すればいいかわからないの」
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2016年12月11日
シンジ「笑えばいいと思うよ」#db_super #ドラゴンボール超 #ドラゴンボール超 pic.twitter.com/L0qvELJ79C
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