漫画感想「セレスティアルクローズ」全11巻 

セレスティアルクローズ(11)<完> (シリウスKC)

 塩野干支郎次の「セレスティアルクローズ」全11巻を読了。8巻まで読んではいたのですがほぼ3年前なので完全に記憶がすっ飛んでおり、9~11巻を読んだ後に全巻を通しで再読する事になりました。とはいえ、それでもなかなか話を頭に入れにくい内容ではあるのですが。主要な活躍をするワルキューレは9人(正確には1人は北欧神話ではないが)、更に彼女達の「鎧に姿を変える」相方がいて……となると全員を理解するのはなかなかに難しい。加えて彼女達の物語の多くは個々で完結してしまっていてその後にはそれほど影響しませんし。一部の相方決定をさっくり済ませたり外伝を利用することでだいぶ圧縮されてはいるのですが、後半のワルキューレにはあまり愛着を抱く間がなかったのが正直なところではある。個人的にはおっぱい僕っ娘のロタの活躍をもっと見たかったなあ。

 ただ、「ラグナロク」をその身に宿してしまった主人公・神渡優が、今後も自分の力を様々な者が狙ってくる宿命に抗う決意を決めるというラストはとても美しい。彼の決意は、「ラグナロク」が北欧神話における終末の日であり、いつかそれが訪れる事を神々が知りながらも必死に抗う姿と重なるものだからです。科学技術が神話を擬装することで神の力と知恵を宿らされた優が、自らの中に神話を内包してしまうというのは神と人の関わりについてなんとも示唆的。日本を舞台に北欧神話を移植し、天使をゲストに加えて更に科学技術もぶっ込む……という盛りだくさんぶりは手に余ってしまった印象が強いのですが、少なくともこの終わりだけは最初に決めていた場所にたどり着いたものなのではないかな、と思います。
 たとえ死が最後に待ち受けているとしても、それまで彼らにできる限りの幸がありますよう。そして僕も、いずれ迎える死の前にできる限りのことをしておきたい。そんなことを感じた作品でした。

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Posted on 2017/01/09 Mon. 18:38 [edit]

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