なりたいノノになれるように/うらら迷路帖4話感想
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ノノの背中にいてくれるのは。
>拍手返信:雪光さん
>>イベントそのものが占いであり、それが千矢達を導くものとなっているとすると、本作のテーマにも合致していて良いなと感じます。
別々の話を30分にまとめるのはスタッフのセンスの問われるところですが、ストーリー性のある本作で上手く組み合わされているなと思います。4話はこれまでの積み重ねとも繋がっていて、お話というより4人の関係がちゃんと深まっているのが強く感じられました。最初は千矢にお腹を出されて恥ずかしがっていたのが今は皆できゃいきゃいしてるあたり、仲良くなるって良いものです。
うらら迷路帖 第4話「良いこと悪いこと、時々くすぐったい」
©はりかも・芳文社/うらら迷路帖製作委員会



夕立でお堂に雨宿りすることになった千矢達。考えてみれば今日は凶兆が重なっていたと今後に不安を覚えるのだが……受け取りて、第4話。今回は吉兆凶兆とほくろ、2つのきざしを通してノノを成長させる物語。
前半の雨宿りは吉兆凶兆を学んだことで紺達が不安にかられるわけですが、物事が見方次第なのは吉凶を考える場面に限りません。紺はノノが自分を頼ってくれたのを喜んだら「マツコさんに似てるから」という理由だったことで喜べくなくなり、小梅は紺とノノを励ます事に姉の良さを感じたと思ったら千矢に姉のやっかいさを感じる羽目になったりする。良い方向に受け止められるように皆を導いた千矢ですら、花火がどういうものなのかという小梅の説明でそれに対する印象を変化させる。雨宿りのお話は基本的に、捉え方が反転することで物語が成り立っています。
この反転は後半にだって言えることであり、ノノのニナの背中への依存は実はニナ自身を励ますものでもあったし、紺のほくろ探しという勉強は視聴者サービスとの間を行き来します。いや、視聴者的にはサービスに行ったままだけど。特に美しいのはノノの背中へのほくろ描きで、姉と同じほくろが無い背中は逆に言えば何にでもなれる背中ということでもあるし、そこに描かれるほくろは確かにおまじないになる。天然のほくろは「母の願った(おまじないした)性格」でもゴミでもありえるけれど、新たに描かれたそれはおまじないから揺らぐことは無いからです。そしてこの前後半の反転の物語の中では、常にノノが中心にいる。ノノだから今回の主役を務められる。
おとなしく引っ込み思案のノノは初登場からして視聴者に気付かれない有様で、これまでの話でもあまり前面に出ることはありませんでした。それは「目立たない」というマイナスでもありますが、同時に今回「目立つ」ことがいっそうプラスになるということでもあります。雷を怖がった彼女だからこそ、稲光の美しさを1番に目に焼き付けることができる。ニナの背中に隠れていた彼女だからこそ、そこから出てくる事を千矢に喜んでもらえる。これまでがマイナスであればこそ、それがプラスに転じた時の振れ幅は大きいものになる。千矢はお腹、小梅は胸で心の内をさらけだしたわけですが、今回ノノは真っ白な背中によって「何の取り柄もない」という自分の思いをさらけだせたように思えました。ほんとサービスと物語を繋げるのが上手いな……

しかし今回、物事が捉え方次第なのを1番象徴していたのはさりげに大島と塩沢ではないでしょうかね。佐久の「少し寄っていくか」という言葉の「捉え方」に翻弄されながらも、「だがそこがいい」とこれまた捉え方で対応してしまう……と言う。以前に激辛カレーという不運に見舞われた彼女達ですが、あれを佐久隊長にあ~んしてもらえた場合はどんな反応(捉え方)をしていたんだろうかw さみしがるニナに道を示してあげる佐久と言い、これまでをあれこれ思い出させてくれるお話でした。
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うらら迷路帖 感想リスト
うらら迷路帖 第1話「少女と占い、時々おなか」
うらら迷路帖 第2話「探し物と夢、時々甘味」
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