少し前を歩いているだけ/うらら迷路帖9話感想
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2017年冬アニメ

「♪お化けとお揚げを引きちぎれ」ってそりゃ初めて聞いた時のインパクトすごいよねw
>拍手返信:雪光さん
>>水着や蟹もサービス的な意味合いとは別に混じり合うことで生じる弊害というか恐れを表す要素としても機能していたのですね。
ニナ先生の言い訳は物語的にも言い訳なのかもしれませんw サービスがサービスに終わらずきちんとお話に絡むのは本作の面目躍如ですね。「覗き込む」という意味でも面白い舞台でした。
うらら迷路帖 第9話「母と心得、時々あなたのため」
©はりかも・芳文社/うらら迷路帖製作委員会



道に迷ってしまった千矢は、仮面を被ったうららに騙されそうになったところを時江という女性に助けられる。その優しいふるまいに千矢はすっかり魅了され…… 前回はそれぞれのありようが混ざり合うお話でしたが、今回はそれによって九番占本試験への道が開かれるお話。と言っても時江の予言が本物ではないだろうな……というところはなんとなく感じてしまったのですが。面白いなと思ったのは、占いの技術だけなく心根も大切であるという言葉を時江自身が実践していることでした。
母を探すため一番占になると決めた千矢ですが、その道のりは遠く、時折じっとしていられなくなる日がある。今回の冒頭で迷って棗屋に帰れなくなってしまったのは、千矢の体以上に心がそうなのですね。だからそんな迷い子の彼女にこそ、選択の矢を与える存在が必要になる――そう、うららです。もちろん、お金さえ払えば仮面の闇うららだって道は占ってくれるでしょう。けれどそれは棗屋への物理的な道であり、一番占を目指す心の道ではない。それを指し示してくれた存在こそが、OPナレの直前に現れた時江だったのでした。
時江は二番占という今の千矢からすれば遥かに格上のうららですが、そんな彼女でも千矢の母親が何者なのかは占えません。先述した「占いの技術」という意味では、時江だって千矢の望みを満たすには足りていないわけです。けれど彼女は、その不足を「心根」でもって補ってみせる。「この人がお母さんだったらな」とすら言われる彼女の言動があればこそ、千矢は一番占を目指すことを改めて決心できたのですから。正しく彼女は、道に迷った千矢の心に選択の矢を与えてみせたのでした。
時江をもってしても千矢の母のことは占えない。ニナ先生でもお芝居の演技は心もとない。千矢達の占いの技術はまだまだ未熟。時江が言ったように、どのうららも同じ道を歩いていることに違いはありません。先達はただ少し前を歩いているだけ。それを謙遜ではなく感じられた回でした。
関連:
うらら迷路帖 感想リスト
うらら迷路帖 第1話「少女と占い、時々おなか」
うらら迷路帖 第2話「探し物と夢、時々甘味」
うらら迷路帖 第3話「仲間と友達、時々ライバル」
うらら迷路帖 第4話「良いこと悪いこと、時々くすぐったい」
うらら迷路帖 第5話「花嫁と神様、時々はっくしゅん」
うらら迷路帖 第6話「恋と追跡、時々よーしよしよし」
うらら迷路帖 第7話「祝詞と魔女、時々覚悟」
うらら迷路帖 第8話「いけないこととわかんないこと、時々すっぽこぽん」

にほんブログ村
【言及】
http://natusola.blog105.fc2.com/blog-entry-5882.html
http://gomarz.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03-2
http://tiwaha.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/tbs30209-e3fe.html
http://aimugi.blog.jp/archives/13083158.html
http://forestinthemountains.blog.fc2.com/blog-entry-351.html
http://kira47.blog58.fc2.com/blog-entry-4294.html