迷路町に来てよかった/うらら迷路帖12話感想
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ぽいぽーいとか千矢が言うので艦これの夕立を連想してしまう……あの娘も犬キャラだし。
>拍手返信:雪光さん
>千矢の名前に絡めて紐解く今回の見方が素敵です!居ないときでも千矢の存在と言葉が紺達に指針を与え続けていたというのが私の中でピタリと収まりました。
ありがとうございます。毎回ナレーションされることもあって「選択の矢」という言葉は頭に残っていましたが、それが本作を考える上で何度も助けになってくれました。あのOPナレは大正解だな、と振り返ってみて思います。他にもいくらかスッキリできる助けになれたようで何よりでした。
うらら迷路帖 第12話(最終回)「お風呂とお祝い、時々笑顔」
©はりかも・芳文社/うらら迷路帖製作委員会



九番占昇格試験に見事合格した千矢達は、お祝いに温泉へ来ていた。佐久やその部下も同行し、一行は大賑わいで……? 緊張の試験を終えた12話は、皆が心を開いて解きほぐす最終回。
今回の舞台はスーパー占湯というわけでお風呂なわけですが、お風呂と言えば裸、本作で裸と言えば「心の内をさらけ出す」こと。今回のお話を見ると、皆がそれぞれ何か胸の内や秘密を明らかにしています。紺は母のいる巽屋ではなく棗屋へ来た理由、小梅はノノの金髪への羨望、ノノは皆のスタイルの良さへの羨望。ニナは酔態、佐久は部下への労いやニナをかわいいと思う気持ち。大島と塩沢は普段ならもう少しセーブしている佐久への愛。情けないものも含めてそこには何かしらの開示があり、繋がりを強めていく。千矢が約束を守っていることを佐久が褒めるシーンなどは、こうした時だからこそ言えるものがあったように思います。
そして今回さらけ出す最たるものは占物や九番札探しに見られる千矢達の成長であり、湯当たりしたニナや佐久に頼れないそれは、今後4人が棗屋を離れて勉強しなければならないという状況に重なるものです。拠り所である占物や九番札を失くして尚くじけることなく、力を合わせてそれを探す千矢達のありようは正に「今後を占う」もの。特にノノが1度は気絶してしまったとは言え、マツコさんの髪の毛を見つけて自ら積極的に探す様は成長が感じられて頼もしい姿でした。描写としてはホラー混じりのギャグなんだけどw
失せ物騒動が終わったあと、千矢は試験会場で起きた出来事を打ち明けます。母親について分かったこと、分からないこと。彼女の中だけでは消化しきれなかったその出来事は、紺達の助言によって道筋を与えられる。それは千矢が選択の矢を与えられた――占ってもらった、ということです。占物を使わないそれには不思議な力なんて何もないけれど、確かに勇気を与えてくれる。それこそが彼女達の、うららの本道なのでしょう。
占いというあやふやなものを題材にした本作。初めて目にした時はどんな内容なのだろうと正直首を傾げたものですが、蓋を開けてみれば占いで表現できるものは僕の想像より遥かに広く深く、心のひだに入り込むような細やかな作りに唸らされる毎週でした。シンプルに千矢達のかわいさを愛でてよし、何気ない描写から見出だせるものに目を走らせても良し。ストーリーの連続性の強い作品であるがゆえに、ここでさよならするのは寂しい……原作を購入したので、今後も彼女達を追いかけていきたいと思います。個性的な作品世界を作り上げてくれた原作者に、それを楽しく映像にしてくれたアニメスタッフに感謝を。素敵な作品を、ありがとうございました。
関連:
うらら迷路帖 感想リスト
うらら迷路帖 第1話「少女と占い、時々おなか」
うらら迷路帖 第2話「探し物と夢、時々甘味」
うらら迷路帖 第3話「仲間と友達、時々ライバル」
うらら迷路帖 第4話「良いこと悪いこと、時々くすぐったい」
うらら迷路帖 第5話「花嫁と神様、時々はっくしゅん」
うらら迷路帖 第6話「恋と追跡、時々よーしよしよし」
うらら迷路帖 第7話「祝詞と魔女、時々覚悟」
うらら迷路帖 第8話「いけないこととわかんないこと、時々すっぽこぽん」
うらら迷路帖 第9話「母と心得、時々あなたのため」
うらら迷路帖 第10話「四人と昇格試験、時々試練」
うらら迷路帖 第11話「千矢とくろう、時々涙」

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