居場所なんて/サクラクエスト 2話感想
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もっと人の多い駅なんかで出張販売できないのか?とも思ったが、この短期間で販売スペースの予約を取り付けるのは無理かしらん。
サクラクエスト 第2話「集いし五人の勇者たち」
©2017 サクラクエスト製作委員会



新国王としての由乃の初仕事は饅頭売り。しかし100箱のはずが誤って1000箱発注されており……? 東京に帰りたい田舎娘の町おこし、前途多難の第2話。今回は全体にあいまいさが漂っていて、そしてそこに逆に統一感のある作りが面白い。「まんじゅう1000個と言ったら10個入り100箱に決まってる」という会長に始まり、この2話ははっきりしない表現に満ちています。「なんでもないの、ちょっとタンスの角に足の指をぶつけただけって言うか?」「なんかこうバーンとインパクトがあって、オカルトの雰囲気を漂わせつつもおしゃれでかわいくて」「まあ自分で自分を美人って言うのはどうなの的な?」などなど。そのモヤッとしたものを由乃達はどうにか形にするわけですが、それは早苗の「その気になれば居場所なんてどこにでも作れる」という言葉を借りるなら「その気になれば落とし所なんてどこにでも作れる」ということ。「おしゃカルト」「美人(あくまで個人の感想です)」などはことごとく功を奏さず、新国王最初の試練は見事に失敗に終わってしまいます。東京にこだわる理由をどうにかこじつけようとする由乃のように、彼女達の町おこしはまだ、落とし所を無理やり作ったあやふやなものでしかないのでしょう。
ただ、落とし所をどこにでも作れるのはけして悪いことばかりではありません。客観的には惨敗と言って良い今回の失敗は、それでも由乃達の心に「楽しかった」という落とし所が生まれることで救われます。早苗の、そして由乃の間野山への積極的な残留にも結果として繋がる。モヤモヤしているものは逆に言えば可能性があり、何にだって繋げることができる。占いが食事とセットになるように、チュパカブラの死体がまんじゅうになるように、賞味期限切れのまんじゅうも「その気になれば」由乃達や町の人の胃袋に収まるように、どうだって落とすことはできるのです。必要とされない少女が必要とされないものを売ろうとするけど売れなくて、けれど笑顔でいる。それは1つの前進なのではないかなと感じました。
しかし主人公が特別アイディアを出すわけではないこともあって、試練(クエスト)もそうだけど序盤の進行がなんだかRPG的だったなあ……占いや観光協会で人や場所を案内されて移動したり、移動場面が歩きばかり(今回、車での移動は全て「事後」だ)だったり、ドラクエあたりで指示に従ってあっちこっち移動してるの連想してしまう。
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サクラクエスト 第1話「魔の山へ」

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