繋げたってことじゃなく/Re:CREATORS 2話感想
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創造主と創造物は上下関係、のはずだけど。
Re:CREATORS(レクリエイターズ) 第2話「ダイナマイトとクールガイ」
© 2017 広江礼威/小学館・アニプレックス



颯太の家を拠点にすることにしたセレジアとメテオラ。彼女達は自分の「創造主」がどんな存在なのか興味を抱くが……?
メテオラ「この神代の地への突破口を開くことで、他の物語世界とこの神代の地を衝突させることに成功した 」
メテオラのこの台詞の「衝突」は颯太の心に引っかかり、またセレジアvsまみかという形でそれぞれの作品世界が衝突する姿が描かれていますが、今回のお話ではそれ以外でも様々な「衝突」を見出すことができます。例えばメテオラの復元魔法は現実世界の理と「衝突」して壊れた部屋を直すことができない。前半のメテオラの冗長なほどの説明と後半のまみかの人名忘れるレベルのうっかりぶりは描写として「衝突」する。現実世界の検索エンジンはセレジアやメテオラの世界にも似たようなものがあると比較(衝突)される。などなど。
個人的に面白いと感じたのは、これらが等価な世界同士の価値観、世界観の衝突が縦横を意識させながらも1つには定まっていないことでした。本来的には現実と創作世界は前者が上、後者が下の「縦の衝突」になるはずですが、創作のキャラクターは精神的にも物理的にも現実に屈せず「横の衝突」であろうとする。確かに復元魔法が効かなかったり攻撃でいつもと違ってけが人が出たりと創作のキャラの行動には制限がかかっていますが、彼らが完全に現実の支配下であればそもそも力を振るうことすらできないはず。「情報は双方向であるべき」「協力はバーターでなければいけない」というメテオラの言葉は、個々人の協力関係であると同時に各世界の力関係への志向を示したものでもあると言えます。
更にこの縦の関係を横に保とうとする試みは現実世界の中でも行われています。一介の学生に過ぎず最近は絵も描いていない颯太は自分が「クリエイター」だなんて思ってもいないでしょうが、メテオラにすれば彼もまた勇者(プレイヤー)と同様に「創造主」の1人であり、だから真摯な激励の言葉を送る。また「精霊機想曲フォーゲルシュバリエ」がアニメ化し立派にクリエイターと呼べる存在である松原祟は、「創作物が現実化する」という事態についていけず颯太に詰め寄り諭されることになる。名を成したクリエイターとクリエイター未満といううっすらとした「縦の関係」は、本作では半ば等列化しています。
最後に事態は「主役側ばかり出る」という印象に対して「ラスボスが出る」という爆弾が衝突して次回に続くわけですが、はてさて物語はどうなっていくのか。作品名に恥じない内容になることは間違いなさそうです。
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