それはくるりと裏返る/Re:CREATORS 6話感想
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2017年春アニメ

胡散臭さだけを固めたような風貌に。
Re:CREATORS(レクリエイターズ) 第6話「いのち短し恋せよ乙女」
© 2017 広江礼威/小学館・アニプレックス



軍服の姫君の正体に自分が関わりがあると気付いた颯太。一方、新たな被造物が姿を現し……
真鍳「嘘の嘘。それはくるりと裏返る」
セレジア「ね、番号を交換しようよ」
今回はそんなお話であったように思います。初登場の築城院真鍳は一見するとその能力(手妻、奇術)を2回使っているようですが、実際は4度試みています。追加の2つの1つは「196ページに注釈が入っている」という嘘(店主が嘘だと断定したので発動)。もう1つはアリステリアの「その嘘は毒だ」に対する「嘘かなあ、ほんとかなあ」(アリステリアがまみかに制されたので不発)。というか会話に積極的に嘘を盛り込んでいくのが彼女のバトルスタイルであり、ゆえに剣や槍を構えずともこの6話は戦いに満ちているわけです。
また、まみかは「いい人ならね、考え方が違っても必ず私達の強い味方になってくれる」と語りますが、それは劇中で実現もすれば彼女自身が実践してもいます。脳筋アリステリアは槍が自分の体を貫くという真鍳の「嘘」にまんまと乗せられ危うく死ぬところだったわけですが、それを救ったのはセレジアという考え方の違う存在の介入でした。そしてまみかの方も、傷つき倒れたメテオラという考え方の違う(傷つけ合う必要はないが戦わざるをえないと確認した)相手をブリッツ・トーカーの銃弾から救う――かりそめながら確かに味方になってくれる。それらはアリステリアが認めたように、彼らが持つ美質なのだと思います。セレジア達は現実世界と創作世界を共に守るために戦っている……という時点で、アリステリア達と戦おうがその味方であるとも言えるわけですしね。
世界の改変の困難さ、自分の世界を救いたいという思い。それらを交換しても互いが橋を渡れるとは限らない。アリステリアにとって真鍳とメテオラの饒舌は詭弁、虚妄として等列化される。だがまみかがメテオラを助けたように、何かが裏返ることはあり得る。能力にもっとも制約がありながらもっとも神のような力を持つ真鍳の登場は、こうした話にぴったりと符合するものであったと思います。台詞量をまた増やすキャラな上に、その言動を真正面から受け止めると疲れるタイプの彼女は色んな意味で毒だなという印象もありますが。でも坂本真綾のこういう役はヱヴァの真希波あたりの得体の知れなさをブラックに煮詰めた感じでとても好きです。お前のような普通の女子高生がいてたまるか。
さてさて、被造物はとりあえず出揃いましたがこれからセレジア達の立場はどのように変化していくのか。ますますもって楽しみです。
関連:
Re:CREATORS 感想リスト
Re:CREATORS 第1話「素晴らしき航海」
Re:CREATORS 第2話「ダイナマイトとクールガイ」
Re:CREATORS 第3話「平凡にして非凡なる日常」
Re:CREATORS 第4話「そのときは彼によろしく」
Re:CREATORS 第5話「どこよりも冷たいこの水の底」

にほんブログ村
【言及】
http://natusola.blog105.fc2.com/blog-entry-6086.html
http://amaebi1988.blog.fc2.com/blog-entry-2323.html
http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-14212.html
http://aimugi.blog.jp/archives/15522819.html
http://arpus.blog121.fc2.com/blog-entry-3643.html
http://renpounasu.blog.fc2.com/blog-entry-2480.html
http://tiwaha.cocolog-nifty.com/blog/2017/05/recreatorsbs1-1.html
http://arpus.blog121.fc2.com/blog-entry-3643.html
http://gomarz.blog.so-net.ne.jp/2017-05-14