人に見せるのが第一歩だよ/Re:CREATORS 7話感想
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絵に限らず。
Re:CREATORS(レクリエイターズ) 第7話「世界の小さな終末」
© 2017 広江礼威/小学館・アニプレックス



戦いを止めようと両者の前に立ちふさがるまみか。そこへ弥勒寺も乱入し……?
今回は創造主と被造物を等列――というか並行して話を進め、最後に接点を作るという構成が面白い。戦闘後の警視庁かどこかでは被造物、松原の家では創造主達が集い、それぞれ思い思いの会話を繰り広げます(菊地原は現実世界の人間だが「創造主」ではない)。そこで語られるのはそれぞれの立場からの現状への推測であり、感じることであり。すなわち松原が言うところの「別枠」として両シーンは等列にある。弥勒寺が言動や鹿屋との意気投合など様々な形でキャラクター像を破壊する姿は、颯太との会話で松原達が見えない完璧なクリエイター像を破壊するのと等しいものです。
が、本作は創造主と被造物が接するという本来ありえない一線を越えたものである以上、両者が分かれたまま話が進むことはありません。互いに考えを進めた後で、颯太はまみかと、中乃鐘達はセレジア達と等しい時間に一線を越えて接触します(敵の側の人間に話を聞く、敵の正体を知るという意味では内容的にも一線を越えている)。人に見せるに値しない絵、人に聞かせるに値しない話という自己認識の点で颯太のまりね達に対する遠慮とまみか達に対する遠慮は等しく、故にそれに対する第一歩も等しい。人に見せるのが絵の第一歩であるように、人に聞かせるのが話の第一歩でもある。まみかに対して軍服の姫君を「知っている」と答えたことは、いずれセレジア達に話す、あるいは実情が明らかにされた時の精神的な足がかりとなるのでしょう。
しかし最後発で現れた真鍳が猛スピードで状況を追いかけているのが怖い。状況把握、スタンスの表明(「檻も動物園も私は御免こうむるもんね」)、食事による情報の立体性の把握、創造主との対話、改変の試行――それらはこれまでセレジアやアリス達が行ってきたことと等列であり、創造主を殺害するという邪悪さを含めて彼女は「別枠」です。あまつさえ軍服の姫君の正体に迫る颯太とまみかの会話にもしっかり追随する抜け目なさ。ますますもって彼女から目が離せません。
関連:
Re:CREATORS 感想リスト
Re:CREATORS 第1話「素晴らしき航海」
Re:CREATORS 第2話「ダイナマイトとクールガイ」
Re:CREATORS 第3話「平凡にして非凡なる日常」
Re:CREATORS 第4話「そのときは彼によろしく」
Re:CREATORS 第5話「どこよりも冷たいこの水の底」
Re:CREATORS 第6話「いのち短し恋せよ乙女」

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