なに見てやがるんですか/武装少女マキャヴェリズム 10話感想
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(かわいい)
武装少女マキャヴェリズム 第10話「恐ろしき刃「因幡月夜」」
© 2017 黒神遊夜・神崎かるな / KADOKAWA / 「武装少女マキャヴェリズム」製作委員会



天羽の前になす術のない花酒。一方、納村は五剣最後の1人、因幡月夜に斬りかかられ……
因幡月夜vs天羽斬々という意外な前哨戦が行われる今回の冒頭、月夜の居合は納村には「見えません」。一方で盲目の月夜は優れた聴覚と情報から納村の武術の正体を「見通して」みせる。そんな具合でこの10話は目に「見えるもの」と「見えないもの」を重ねて話が構成されています。蕨が目を斬られたように屋上の惨劇は目に見えず、しかし悲鳴によって異常を知らせる。天羽はかつての白ランを着たりはしませんが、月夜の言葉と全滅させられた蕨達を見た事で両者は納村の中で繋がって見える。納村の叫びは、顔が見えずとも天羽に胸をかきむしる程の歓喜をもたらす。
要となるのはもちろん台詞量の多い因幡月夜で、今回のお話ではこれまで謎のヴェールに包まれていた彼女がいかにしてそしてどれだけ強いかということが「目に見えて」示され、同時にマスコにはクールビューティと称されながらも実は饒舌なこと、友達を作るのが下手そうだと言うことを視聴者が「見通せる」ようになっています。もっとも、アニメにおいては解説役を担ったり描写が増えたためにこれらに対する驚きは原作ほどは強くはなくなっているのですが。原作既読の方は天羽の流派への月夜の解説の長さにののとウーチョカが驚く場面がカットされていることに気付かれたかもしれませんが、アニメ基準で考えるなら月夜の解説が長いのは既に「見えきった」ことですから入れる必要のない驚きなのですね。
武器を持たない天羽は自身が一振りの刀であること。武器なら持ち歩けばいいという月夜の言葉はそれが無ければ満足に戦えないという弱点と裏返しであること。見えないものの奥にはいつも驚きがあり、それは物語を動かす車輪となる。ラストで納村が月夜の認識の外――つまり見えない位置から姿を現し天羽へと飛びかかるのは、最終決戦へ向けて実に引き込まれる終わりでした。さてさて、実力で月夜に劣ろうとやはりここは主役が決めるところ。残り2話がどう描かれるのか楽しみです。

蕨「いかん…思うたよりも深く入って…」
先生、「入って」の前に漢字1文字足してもいいですか?(ズンバラリ) 蕨が目をばっさりやられるのは原作では4巻ラストだったため、単行本ユーザーとしては数ヶ月不安なまま待ったものでした。いや、眼球無事で良かった……( ´Д`)=3
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