漫画感想「小林さんちのメイドラゴン」3巻

　クール教信者の「小林さんちのメイドラゴン」3巻を読了。今回もほぼ全てがアニメ化された話なのですが、2巻の錐を差し込まれるような感覚はそれほどないかな。エルマやジョージー、翔太の初登場など世界が横に広がっていく話が中心だからでしょうか。遠足弁当試合三番勝負に象徴されるように「仲良くなったから」のお話が多く、柔らかさが勝っているように思います。原作ではトールの父との対峙がエルマの登場より先であるため、エルマの「この世界に迷惑をかけないように」というトールへの執着も小林さんの中で既視感が生まれている始末。
　アニメは感想に書いたように「痕跡」を作るために物語を直線的に並べたものだったのだな……というのを感じましたが、もちろん原作はそこを終わりとしているのではないわけで。この3巻の最後ではアニメには登場しなかった、そしてトールの父とは違った形の剣呑さを感じさせる新キャラが登場しています。さてさて、この娘はいったいどんな役割を果たすんだろう……？

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