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そんなの無いわ/クジラの子らは砂上に歌う 1話感想


 それは本当に「無い」のだろうか。

*すみませんがコメントのお返事は明日にm(_ _)m



クジラの子らは砂上に歌う 第1話「私たちの大事な世界の全てだった」
© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会
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 砂の海を行く「泥クジラ」。その記録係である少年・チャクロが目にするのは……未知の物語に視聴者を誘う第1話は、「有る」ものと「無い」ものを明らかにし、その境を揺るがすようなお話。
 本作の登場人物の多くにはサイミアという超能力が「有る」一方で、無印のような寿命は「無い」。砂刑歴93年という暦と歴史がある一方で、泥クジラに住むようになったかという経緯や泥クジラがサイミア無しで沈まない理屈を示すものは「無い」――ですが経緯も理屈も本当は「無い」のではありません。忘れられて、無いもののように扱われているだけです。

 チャクロが感受性が強くとも、記録は感情を文字にしてはいけない。死者を送る時、涙を流してはいけない。泥クジラの人々は、感情が表に出そうな時は指を組んで情動を抑える。それらは全て、「有る」ものを「無い」かのように振る舞う行為です。しかしそこには抑え難い感情が「有り」、何より長老達が見ないふりをしてきた外の世界は今も「有る」。それは感情をなくしたアパトイアであり、「そんなの無いわ」と繰り返しながら、チャクロと出会った時に涙を流したリコスもきっと――はてさて、チャクロは一体何を僕達に書き示してくれるのでしょうか。記録の時はまるで「書くように喋る」花江夏樹の演技と合わせて、続きを楽しみにしたいと思います。

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