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少女達が獲得する、彼女達なりの「普通」――「デストロ246」7巻感想

デストロ246 7 (サンデーGXコミックス)

 高橋慶太郎の「デストロ246」7巻を読了。物語は何か巨悪を打ち倒したりするのではなく、伊万里が殺し屋をやめたりするわけでもなく。「このままの関係」が結局は続きます。しかしそれは本作が誰も何も得なかったということではありません。伊万里が望む「苺達と翠達との関係の維持」は、彼女がそれを守ろうと奮闘しまた苺達も悪態をつきながらも協力したことで得られたものなのですから。どこまでいっても殺し屋は殺し屋だしヤクザはヤクザのロクデナシだけれど、そこには確かに彼女達の日常がある。裏社会の人間がふと繋がった「普通」がある。翠と藍のパスワードが解除されないのも復讐が完遂されないのも、それが彼女達の日常(普通)を構成する必要な要素だからこそなのです。

 紅雪との死闘の結果「成長」を奪われた伊万里は、一方で永遠を獲得したとも言えます。しかし他の者達はきちんと歳を重ねるし、殺し屋とヤクザの争いは常に手を加え続けなければ均衡は保てない。伊万里はこれからもその維持のために、常に今ある状況に(かつて葉子が言ったように)抵抗していくのでしょう。高校生の姿のままの伊万里と大人になった葉子が手を繋いで帰っていく姿は、不変と変化が結びついてゆくとても美しいものでした。

 血みどろの登場人物を扱いながら、むしろ日常系のような境地に到着させて終わる。まさかこんなさわやかな終わりを迎えるとは、本作を読み始めた時は考えもしませんでした。既に新連載「貧民、聖櫃、大富豪」が始まっていますが、何よりまずこの素敵な作品を描いてくれた事に感謝を。ありがとうございました。

 しかしやっぱり紅雪かわいい。褒めまくってえばらせたい。

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