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裏返しに訪れる幸せ――「このはな綺譚」7話感想

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 飴細工のシーンは初見時は原作者がモザイクコラ禁止令を出すのも納得の一方、話を終える2回目以降だと確かに中の人が言うように神聖なやり取りに見えてくる不思議。


拍手返信:雪光さん(このはな綺譚 6話感想
>人や獣という外側の枠組みではなく、柚という一人の少女を一個の人間として真っ直ぐに見てくれた比丘尼様との触れ合いを通して育まれた柚の人間性。まだ無知でありながらも表面上のものではなく、物事の本質を捉える柚の気質は、ここから育まれたものなのだなぁと。誰かにとっての花になることがその人をその人たらしめる。比丘尼にとっての花になって柚となった柚が、幽霊の少女に本当の姿を取り戻させる。柚と少女のアプローチの対比。二人の少女の見せ方が綺麗でしたよねー。今回もとても考えさせられる深みのある話でありました。このはな綺譚、本当に毎回自分の心を掴んできます。
 柚の土台が描かれたことで、彼女が単なる心のきれいな娘ではなくちゃんと成長したことで今があるのが感じられるお話でしたね。綺麗事がしっかり綺麗でいられる事に納得できるというか。幽霊少女が近世ではなく現代的なものだったことも、お話を彼女達の中だけに留めず僕らに届けてくれる一因となっていたように思います。ホントよくできてるなあと……


拍手返信:と~しきさん(同上)
>やはりあの仮面の人は原作者さんだったんですね!自分が生み出したキャラが戸越にイチャついてたら確かに「ごちそうさま」ですなー。お化けの存在を知らずに付き合っているのが外見ではなく本質を掴む柚らしい描写だったと思いました!
 最初は幽霊と関係あるキャラなのかとw 「ごちそうさま」は実に素直な感想だと思います。お化けの存在を知らないからこそ惑わされずに見られた……というのは幼さと成長の良いミックスだったのではないでしょうか。



このはな綺譚 第7話「夏祭りの夜」
©天乃咲哉・幻冬舎コミックス/このはな綺譚製作委員会
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 夏祭りの夜がやってきた。桐は柚達を2組に分けて祭りに行ってくるように言い……? 折り返しの話数となるこの7話は、内容も折り返し――「逆転」か感じられるものでした。
 いつも誰かの心に光を灯してきた柚は今回、あまりそういうことはありません。櫻に人にぶつかったり迷ったりしないよう注意しようとすれば、逆に自分がぶつかったり迷ったりしてしまいます。言うこととすることが逆転しているわけで、一行として見た時も、保護される側なのに逆に保護するように皐と手を繋いだり、以前のお返しにと逆に皐におごってあげたりする(普通、お面は子供が親に買ってもらうものだ)。
 その逆転の1番の形として盆踊りがあり、生者の中に精霊が紛れ込むはずの輪の中で、生者たる柚は逆に精霊があの世へ帰る流れの中に迷い込んでしまいます。そして今回のお話の特性上、柚は助けるのではなく助けられる側であり――それが前回自分が救った幽霊少女であったのは、とても納得のいく逆転でした。前回は皐に化けていた彼女が、今度はお面で皐と同じような存在になっているというのも面白いところですね。2人ともがやはり柚にとって「親切な人」なのです。

 後半の中心となる棗と蓮の話で見ることができるのもまた逆転であり、成長したんだからと相変わらずの棗に怒らないよう自戒する蓮は逆に自分の変わらなさと蓮の成長に心を揺さぶられます。平静であろうとする彼女の心は髪や衣服に仮託され、無理に押さえ込んだ心は新しい下駄によって足の擦れとなり、棗の格好良さやモテぶりに平静さを失えば編み込んだ髪は乱れる。嫌な思い出は良き思い出に、帰りたくない家は帰りたい家に。特に此花亭が前半の柚にとってはみんなのところ「に」帰る場所なのに対して、後半の棗と蓮にとっては2人「が」帰る場所というのは、いっそズルいくらいの視点の逆転だったのではないでしょうか。

 もちろん「3組目」である桐と櫻も逆転しているのは同様で、柚の検討した「情緒のある」お土産として飴細工はぴったりだったわけですが、宿に戻ると溶けてしまっていて風情もへったくれもないものになってしまいます。けれど桐にとっては櫻が初めてのお土産を1番に自分にくれたことが何より喜ばしく、情緒のあるお土産となってくれる。飴細工がキツネの形のままだったらきっと、2人で一緒に飴を舐めるという甘い思い出はできなかったでしょう。残念なお土産は逆転して、素敵な思い出となってくれるのです。

 そして、精霊が足の早い馬で訪れ鈍足の牛で帰る宵宮祭に行かせてもらえなかったお菊は、牛に見立てられる瓜之介に乗って仕事をこなします。彼女の行きの道は、精霊とは逆にゆったりとしたもの。けれどその分、お祭りへの思いは強くなる。彼女の乗った牛が帰る先を此花亭としっかり覚えた頃、その足は花火へと届くでしょう。柚の最初のお祭りへのイメージの如く、様々な素敵なものが一緒に描かれた回でした。

関連:
このはな綺譚 感想リスト

このはな綺譚 第1話「さくやこのはな」
このはな綺譚 第2話「春の旅路」
このはな綺譚 第3話「恋待ち焦がれ」
このはな綺譚 第4話「夢の浮き橋」
このはな綺譚 第5話「梅雨送りし」
このはな綺譚 第6話「此花亭怪談」

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  •  このはな綺譚第7話
  • 「本気になったときのなっちゃんの瞳は、宝石みたいだと思う」 櫓の上で、勇ましく太
  • 2017.11.17 (Fri) 00:40 | うたかたの日々 でぼちん珠洲城遥万歳
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  •  このはな綺譚 第7話「夏祭りの夜」感想
  • 夜店の並ぶ道の中、はしゃぎ回る柚と櫻が可愛かった。 そして、夜のお祭りデートを楽しむ棗と蓮がラブラブすぎる。 此花亭に来て初めての夏祭りを体験する柚ちゃんの楽しそうな様子を見ているだけで顔がほころんでしまいますが、忙しく働く皐たちもお客さんがみんなお祭りに出かけている間に交代で行って来ても良いと言ってくれる桐さんは優しい人ですね。 まあ柚ちゃんと櫻ちゃんにあんなに可愛い...
  • 2017.11.17 (Fri) 07:04 | 二次元美少女の笑顔を守りたい duple
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  •  アニメまとめてプチ感想(このはな綺譚・URAHARA・アニメガタリズ)
  • このはな綺譚 第7話 此花亭ワールドにもあります夏祭り。 うまくやりくりして娘狐たちを行かせてあげる桐さん優しい(^^) 前半は皐、柚、櫻の3人でお出かけ。 速攻迷子になる柚ちゃん期待裏切らない子^^; 手を繋げばはぐれない、柚ちゃんの発想が可愛い♪ 楽しく盆踊りするも、ゆずちゃん危うくあの世へ^^; 前回浄化されて成仏したユーレイ少女が助けてくれました! 後半はなちゅめ...
  • 2017.11.17 (Fri) 15:50 | のらりんすけっち
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  •  このはな綺譚 #7
  • 今回は、柚たちが交代で夏祭りに行くお話でした。 此花亭の近くで、夏祭りが行われる時期になりました。柚はお祭りのことを、人から聞いたことはあっても、行ったことはありません。そんな柚の希望をかなえるように、桐が仕事の合間に交代で夏祭りに行ってもいいと言ってくれました。 柚は、皐と櫻と一緒にお出かけです。皐は最初、お祭りに行くつもりはありませんでしたが、桐に言いくるめられて柚と櫻のおも...
  • 2017.11.19 (Sun) 17:59 | 日々の記録