Welcome to my blog

Wisp-Blog

ARTICLE PAGE

重なれど交わらず――「クジラの子らは砂上に歌う」8話感想


 例え砂上の塵にもなれずとも。




クジラの子らは砂上に歌う 第8話「この世から消えてしまえ」
© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会
171128_03.jpg
171128_04.jpg
171128_05.jpg
 スキュロスのヌースの間へたどり着いた突撃隊。しかしそれは敵の罠で…… 前回は反撃を始めた泥クジラの人々がどこかアパトイアと重なって見えるところがありましたが、今回は改めて両者を分かつお話であったように感じました。

 泥クジラに来たリコスにそうしたように、リョダリの過去を知ったスオウは彼にも手を差し伸べようとします。「一緒に生きればいい」と。それは泥クジラから生え出した手を見たシュアンの言葉を借りれば、「それぞれの境界が揺らいでいる」ということ。泥クジラと帝国が互いを殺し始めたり、リコスが泥クジラの一員となったことは、両者を別個ではなく近しい、等しい存在へと近付けてゆくからです。リョダリと戦うシュアンもまた、同じようにすれば生きる実感が湧くのかと彼を「死にたくないと泣きわめかせ」ます。しかし結局、泥クジラと帝国の人々は同じにならない。
感情の無い世界で感情を持ち続けたリョダリの求めるコミュニケーションは殺し合いへと歪んでしまっているし、生に執着できないシュアンの心はリョダリの真似をしても結局満たされず、なぶり殺しはスオウに止められる。

 少数派が排斥されるのは少数派である以外の理由はなく、それは少数派が正しいとも多数派が誤っているとも根拠付けません。どちらに属しているか以外で違いがあるとしたらそれは、自分で選んでそうしたかどうかということなのでしょう。少数派の体内モグラのリーダーでありながら多数派を手伝っているオウニも、キチャ達を置いてギンシュ達も置いて少数派の極みとしてオウニのところへ走ったニビも、そして帝国の誰からも理解されずとも泥クジラの一員となったリコスも、それが何をもたらすかに関わらず選択したことには価値がある。彼らの選択のその先を次週、見たいと思います。

関連:
クジラの子らは砂上に歌う 感想リスト

クジラの子らは砂上に歌う 第1話「私たちの大事な世界の全てだった」
クジラの子らは砂上に歌う 第2話「鯨(ファレナ)の罪人たち」
クジラの子らは砂上に歌う 第3話「こんな世界は、もうどうでもいい」
クジラの子らは砂上に歌う 第4話「泥クジラと共に砂に召されるのだよ」
クジラの子らは砂上に歌う 第5話「逃げるのはイヤだ」
クジラの子らは砂上に歌う 第6話「明日、人を殺してしまうかもしれない」
クジラの子らは砂上に歌う 第7話「お前たちの未来が見たい」

にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ
にほんブログ村

【言及】
https://tiwaha.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
http://puchimaru2.blog.fc2.com/blog-entry-3988.html
http://sigerublog.txt-nifty.com/utakata/2017/11/post-69fd.html
http://shirokurousagi.sblo.jp/article/181686621.html
http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-14654.html
http://koisananime.com/now/2017/11/kjsn-8.php
http://anime-diary.net/kujisuna/%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%A9%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%82%89%E3%81%AF%E7%A0%82%E4%B8%8A%E3%81%AB%E6%AD%8C%E3%81%86%E7%AC%AC8%E8%A9%B1.html
http://ylupin.blog.fc2.com/blog-entry-10370.html
このエントリーをはてなブックマークに追加

0 Comments

Leave a comment

6 Trackbacks

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  •  クジラの子らは砂上に歌う第8話
  • リョダリ散る!…で、いいんですよね?(笑)泥の海に沈んじゃったし、もはや復活はな
  • 2017.11.28 (Tue) 23:08 | うたかたの日々 でぼちん珠洲城遥万歳
この記事へのトラックバック
  •  クジラの子らは砂上に歌う TokyoMX(11/26)#08
  • 第八節 この世から消えてしまえ ヌース・スキロスの突入部隊は罠に気づかず全滅する。リコスは一人でリーダーと対峙する。これは兄の策ですね、ヌースの間では殺生は禁忌なのに。駆けつけたオウニがリーダーの首に剣を押し当て人質にする。チャクロはオウニに促されてリコスと奥のヌースに向かう。誰かが居る、チャクロは少女を感じる。オウニが撃たれて形成は逆転する。 リョダリはシュアンと戦って...
  • 2017.11.28 (Tue) 23:08 | ぬるーくまったりと 3rd
この記事へのトラックバック
この記事へのトラックバック
  •  クジラの子らは砂上に歌う【第8話 この世から消えてしまえ】感想
  • ☆第8話 この世から消えてしまえ  スキロスとの戦いが続きます…。戦闘に慣れていない潜入組は罠にはまり、たくさん死んでしまいました。泥クジラでも負傷者が多数出ています。ここから一体どんな解決があるというのか…? 謎の核心にせまる言葉が敵から出てきたような…
  • 2017.11.29 (Wed) 00:43 | だいたいこんな感じで -アニメ感想日記-
この記事へのトラックバック
  •  クジラの子らは砂上に歌う 第8話
  • 先に飛び込んだ突撃部隊は銃弾に倒れ、そこに飛び込んだリコス(CV:石見舞菜香)は、ヌースの前での戦闘が禁止されていることを言いますが・・・ リコスの危機にチャクロ(CV:花江夏樹)も飛び込んで来ますが、そこにスキロスのヌースが姿を現して・・・ 危ないところに現れて、上官を人質に取るオウニ(CV:梅原裕一郎)。 しかし、リコスの兄で帝国のアパトイア軍団長官であるオルカ(CV:...
  • 2017.11.29 (Wed) 06:44 | ぷち丸くんの日常日記
この記事へのトラックバック
  •  クジラの子らは砂上に歌う 第8話 『この世から消えてしまえ』 リョダリとは何だったのか。
  • いい感じに狂っている。いかにもな悪役で、最後の最後までチャクロ達の前に立ちはだかるのか。そんな事全然ありませんでしたね。 あと原作にあった突入隊長トクサの今際の際やりましたね。 危ないって。射殺を免れたのに飛び出しちゃうリコス。せっかく生き延びたのに殺されに行ってどうする。ヌースの間では殺生をしない決まり。どうやら抗議がしたかった模様。ルール無用=兄の仕業だと確認したかったのかな。後は殺され...
  • 2017.11.29 (Wed) 13:03 | こいさんの放送中アニメの感想