慢心ですらなかったもの――「フリクリ」5話感想

いつからお前の力だと思っていた?
フリクリ 第5話「ブラブレ」
©1999 I.G/GAINAX/KGI
「フリクリ」第5話「ブラブレ」を視聴。今回はいきなりサバゲーから始まり、お話はハイテンションに進む。進んで――落とす。#フリクリ pic.twitter.com/dXfVRWwaL6
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2017年12月2日
前回のバットを振った感触で、ナオ太は自分に自信を持つようになっていた。ハル子に好きな人がいるらしい通信を聞いて自分の事かとドギマギしたり、カンチを操って事件を解決しているのではないかと噂されて否定しなかったり。#フリクリ pic.twitter.com/zeu6Va9Qzt
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で、後ろから生えたなんぞやに突き動かされて(つまり自分からではなく)ハル子とキスしてしまった所を父に目撃され、ハル子をかけて勝負……というのがサバゲーの始まりだった。#フリクリ pic.twitter.com/01kqAuonsr
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サバゲーの描写はグリグリ動いて派手だが、どこまでいってもサバゲーだ。サバゲー中は寝ているハル子がアマラオとやる本物の銃撃戦でも、その後街に現れた化物との戦いでもない。「当たったら痛い」で済む遊び。#フリクリ pic.twitter.com/XwlMaF1ORH
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そんな中でナオ太は派手な動きをするが、それは本当は彼の力じゃない。カンチを狙ったキツルバミの狙撃だったり、単に車に轢かれて回転しただけだったり。だけどナオ太は、それがまるで自分の力であるかのように振る舞う。#フリクリ pic.twitter.com/XLe0F0QlgH
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「マミ美は俺が好き」「ハル子も俺が好き」「カンチは俺が操っている」「俺が街を救った」肥大した自意識はナオ太を大胆にさせる。マミ美が嫉妬していると感じた彼は彼女を喫茶店に誘うが、マミ美はそんなナオ太を受け入れない。#フリクリ pic.twitter.com/R6zGojKUXH
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あまつさえ、再び現れた化物に怯えて彼女が口にしたのは兄タスクの名前だった。そこで呼ぶのは俺の名だろう、とナオ太は憤慨しカンチを呼ぶ。俺はタッくんじゃなくナオ太だと、高らかに自分の名を宣言してカンチに飲み込まれる。#フリクリ pic.twitter.com/yMvOSceeFQ
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ハル子ですら敵わない化物を相手に、ナオ太を飲み赤くなったカンチは獅子奮迅の活躍をしてみせる。いつもなら決め手になる「弾丸」を放っても弾き返される状況は絶望的な筈だが、それに負けない。#フリクリ pic.twitter.com/Vi5A1JQPPG
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マミ美を助け、ハル子を助け、取り出した己の力の象徴であるギターはギブソンの名品。正にヒーローと呼ぶに相応しい力を発揮して、カンチは化物を退治する。#フリクリ pic.twitter.com/dbqMKsoyDK
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そんなカンチからナオ太は悠然と降りる――のではない。化物に弾き返された弾丸にエナモリが水鉄砲を浴びせて冷やすと、それはナオ太に変化した。あの活躍はナオ太のものじゃなかったのだ。#フリクリ pic.twitter.com/y6vPpA1wTi
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サバゲー勝負の前、ナオ太が見ていた任侠映画の兄貴は所詮自分は鉄砲玉だと言った。ナオ太もまた、鉄砲玉であって鉄砲ではなかったのだ。海苔眉が剥がれた途端に威厳のなくなったアマラオのように、ナオタの活躍という虚栄は剥がれてしまった。#フリクリ pic.twitter.com/FlUlJQd2D2
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ハル子は今まで見たことのないような乙女の表情でカンチを見つめる。ナオ太はハル子の足元で、視界にすら映っていない。嗚呼。#フリクリ pic.twitter.com/N3H141sJ13
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関連:
フリクリ 感想リスト
フリクリ 第1話「フリクリ」
フリクリ 第2話「ファイスタ」
フリクリ 第3話「マルラバ」
フリクリ 第4話「フリキリ」

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