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占いとは交錯させること――「うらら迷路帖」5巻感想

うらら迷路帖 (5) (まんがタイムKRコミックス)

 はりかもの「うらら迷路帖」5巻を読了。掲載誌のまんがタイムきららミラクが休刊!してしまいましたが本作はきらら本誌で連載を続行するのが不幸中の幸い。
 今回は八番占試験の様子が収録されておてり、千矢はその中で「自分が占いをするには他人(お客)を思う気持ちが大切」と学ぶわけですが、そういう自己と他者の交錯といったものは彼女以外や試験前からの様子でも多々見ることができます。例えば紺は自分が千矢の力になりたいという気持ちと前回それを成した臣への羨望、更には臣への友情が入り混じって成長しますし、試験前に里帰りする事で臣は初めて棗屋を、千矢達は初めて巽屋を訪れ、それぞれ自分達が教わったのとは別のうららの先生に影響を受けることになる。八番占の試験にしても今回は個人が占い客を奪い合う個人戦であり、そこでは同じ受験生間で仲間と敵が交錯します(ついでに言えば、八番占試験は試験と学園祭の交錯でもある)。

 そんな中で千矢が相手にするのは九占塾理事長の娘・りら。うららを嫌い自分を占う受験生達に辛辣な言葉を投げかけその心を折っていくこの少女は言ってみれば「敵」ですが、千矢は彼女をそれだけの存在としては見ません。名目上でもなんでも彼女は「客」でもあり、千矢は両者を交錯させることでりらの心を紐解いてきます。紺の水晶占い嫌いを探ったことで学んだように「嫌い」にも理由があり、それは時に「好き」の裏返しであったりする。千矢の占いはりらが本当は自身もうららに憧れていたものの、理事長の娘=理事長にならなければならないが故にそれを諦めねばならず、それが「嫌い」の理由となっていたことを探り出します。上手くいくかどうかは分からないけど気持ちは素直に話してみるべきだ……と千矢は助言をするけれど、りらの願いが叶ったかどうかは分かりません。でも、それで良いのです。話してみて、やることをやってみて初めて「成功」と「失敗」が交錯する。それは千矢達が昇格試験を受けるのとまた同じことなのですから。
 どうにか5人全員合格できた八番占昇格試験。さて、果たして次に千矢達を待ち受けるのはどんな試練でしょうか。連載の再開が楽しみです。

 しかしこの作品、擬音も妙に交錯していて面白いです。「どや顔」と「千矢」の交錯で「どちや」とか、紺の感情に連動して動く「りぼん」と「しょんぼり」の交錯で「しょんぼりぼ~ん」とか。このあたりは漫画メディアだからこそ効果的な表現ですね。

関連:
漫画感想「うらら迷路帖」1巻
漫画感想「うらら迷路帖」2巻
漫画感想「うらら迷路帖」3巻
漫画感想「うらら迷路帖」4巻

うらら迷路帖 第1話「少女と占い、時々おなか」
うらら迷路帖 第2話「探し物と夢、時々甘味」
うらら迷路帖 第3話「仲間と友達、時々ライバル」
うらら迷路帖 第4話「良いこと悪いこと、時々くすぐったい」
うらら迷路帖 第5話「花嫁と神様、時々はっくしゅん」
うらら迷路帖 第6話「恋と追跡、時々よーしよしよし」
うらら迷路帖 第7話「祝詞と魔女、時々覚悟」
うらら迷路帖 第8話「いけないこととわかんないこと、時々すっぽこぽん」
うらら迷路帖 第9話「母と心得、時々あなたのため」
うらら迷路帖 第10話「四人と昇格試験、時々試練」
うらら迷路帖 第11話「千矢とくろう、時々涙」
うらら迷路帖 第12話(最終回)「お風呂とお祝い、時々笑顔」

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