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あなたに教わったこと――「まなびやユーレイ」感想

まなびやユーレイ (まんがタイムコミックス)

 瀬野反人の「まなびやユーレイ」を読了。塾でバイト講師をしている大学生・鴨井ゆずがバイト講師の幽霊・アイコと出会って……というお話。基本的にはのんびりシュールギャグなのですが、ゆずが教職志望であることが物語を印象づける要素になっていて最後はしんみり。

 ゆずが教職を目指すのは、過去に学校の先生に教わってできないことができるようになって、更にそれを他人に教えて相手ができるようになるのがとても気持ちよかったから。そんな彼女にとって、進学塾とは違うのんびりした――というより大手の塾に生徒を取られた個人塾のホソダ塾は学校の予行演習のような場所として機能します。もちろん生徒の家庭の事情や他の講師との実力差といったトラブルはあるのですがそれはあくまでのんびりした雰囲気の中にあり、それが扱っている内容の重大さに反して息苦しさを感じさせません。そして気がついてみれば幽霊のアイコはゆずにとって先生の先生のような存在になっていて、彼女は先生としてのあり方をアイコから教わっていくことになる。「教わったことを教えていくのが楽しかった」という、自分の教職への思いの原点をゆずは再体験していくのです。
 最後、自分が幽霊として出てきたのはもっと他人に教えたかったからだと気付いたアイコは、ゆずに体を借りて生徒に最後の授業を行います。自分の体を使って自分より上手く教えていくアイコの姿に、ゆずはまた学ぶ――アイコの最後の授業の相手は目の前の生徒だけではなく、ゆずもまた対象なのです。軽やかさの中に、なんとも言えない感動を持った作品でした。ああ、いいなあこの人の作品。

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