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プリーステスの最後の魔法――「中二病でも恋がしたい! -Take On Me-」感想

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 それは彼女の最後の試練。




中二病でも恋がしたい! -Take On Me-

© 虎虎/京都アニメーション/中二病でも製作委員会

 映画「中二病でも恋がしたい! -Take On Me-」を視聴。2期から実に4年経っているのでさすがに記憶から薄れているところが大きく、復習しておけばよかった……と後悔したのですが、久しぶりの六花達との再会はとても愉快なものでした。

 今回面白かったのは、六花の姉である十花もある意味で中二病だったことでしょうか。予告されている駆け落ちのきっかけは、彼女が六花を連れてイタリアに移住すると決めたからなのですが――ラストで分かる通り、これって「嘘」なのですよね。本当は十花がイタリアで結婚式を挙げるので来てほしかっただけという。そして本作の鍵である「中二病」とはすなわち「嘘」に他なりません。どれだけ妄想をたくましくしようが現実には六花達は傘や髪の毛を編んだもので遊んでいるに過ぎず、しかし思い込みはそれを当人の中で真実にする。イタリアに連れて帰ると勇太達に信じ込ませることで、十花は六花達との「嘘の追いかけっこ」という壮大な中二病の舞台を作り上げてしまったのです。
 実際、十花の追跡術はタネがあるのにそれを知らない勇太達からは魔人か何かのように見えるようになっています。モリサマーと凸守の弱みを握って追手に変えたのはRPGの洗脳展開か何かのようだし、GPS機能を利用した居場所の把握もそうと知らなければ何か尋常ではない手段で六花を追いかけているかのよう。勇太と六花にしても離れたくないという意思を見せるために逃げたのであって本当の駆け落ちではないわけで、言ってみればこれは十花が結婚前に最後に仕掛けた「ごっこ遊び(中二病的妄想バトル)」なのですね。もう今後、彼女はこんな風に六花にかかりきりで構うことはないのです。

 中二病は「嘘」ですが、これまでの話で描かれたようにそれが何も生み出さないわけではありません。勇太と六花は嘘の駆け落ちの中で互いを見つめ直し、何がどうなっても互いの事が好きなんだという結論を獲得します。そこに中二病を卒業するかどうかは関係ない。大人や恋人になるためには中二病は卒業すべきなのでは?と思い悩むけども卒業することなく新たなステップに進んだ1期や2期のスタイルは、今回も貫かれています。高校最後の年と2人の将来という両輪を重ねてそこに達した今回の映画は、正に集大成と呼べるように思いました。

 十花の結婚式はイタリアで行われ、そこで勇太は自分の脳内問答用の神様にそっくりな外人を見かけます。そして結婚式ではジャカルタに住んでいる母や妹、十花の修行しているイタリアレストランの店長の娘、六花の祖父母といった様々な人々が一堂に会する。異国であるイタリアは日本を現実とするならば異世界(空想、嘘)との狭間であり、幸せな結婚式が開かれる以上そこは境界線のどちらにいる者も等しく祝福します。十花が遠くに投げたブーケを受け取った六花もまた、境界線を走りながら幸せに向かって進んでゆくことでしょう。まるっと心地よく見終えられる、素敵な映画でした。


 それにしても、出番は少なめですが相変わらずくみん先輩が寝転がっている姿が本当に扇情的で困る。立ち絵などでは見られない曲線美が余すところなく発揮されていて、これだけで5分くらいのショートアニメを作って欲しくなるなあ……


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