心と体のパートナー殺し――「ダーリン・イン・ザ・フランキス」3話感想
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同じ夕暮れ、EDの中で1話と逆に流れる恐怖。
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第3話「戦う人形」
©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会



「ダーリン・イン・ザ・フランキス」3話を視聴。今回は1話と2話を重ねることで、ヒロとゼロツーの特別性、そしてその毒を感じさせるお話であったように思います。まずもって、2話でイチゴがパートナーになれなかったように3話ではミツルがゼロツーのパートナーに(最初は上手く行ったかと見せて)なれない。これは分かりやすい。またヒロの残留に関する会話や「えっちな人」、実機初搭乗ならぬ初実戦や再びストレリチアに助けられるコドモといった要素は1話とよく似ている。ですが、1話と3話を比べた時に明確に違うのは「ヒロが手を伸ばさない」という事です。
溺れた(と思った)ゼロツーを助けようと駆け寄った1話と異なり、今回ヒロは高所から落ちそうな(と思った)ゼロツーに駆け寄ろうとしません。1話で仲間を助けたいとゼロツーに搭乗を願って伸ばした手は、今回は正式なステイメンではないという制約に負けて動くことはない。ならば比翼の鳥が再び飛ぶことはなく、フランクス博士が美しいと讃えたあの輝きは再現しないのです。そして「きれいごと言って、後で後悔しても知りませんよ」というミツルの言葉は裏返る。
1話感想で僕は、モノローグを重ねるヒロは心で語り躍動感溢れるゼロツーは体で語ると書きました。そしてナオミの未来を奪ったヒロもまたパートナー殺しであるとも(1話の襲撃では死んでいなかったが、落第した時点でおそらく彼女にもう道は残されていない)。ゼロツーがパートナーの「体」を破壊するならば、ヒロはパートナーの「心」を破壊するのではないか? 今回の話を見て、僕はそんな事を思います。今回ゼロツーと組んだことでミツルが体に痛手を負ったように、前回ヒロと組んだことでイチゴはらしくもなくなるほどに心に痛手を負っているのですから。ヒロとゼロツーが再びキスしたのではないかと想像して機能異常を起こすデルフィニウムは分かたれない心と体そのものであり、死の危険を呼ぶ。ますます先の怖くなってゆく3話でした。
しかし冒頭の回想でヒロに名前を付けてとためらいがちにお願いしてた子供は誰だろう。髪の色からすれば1番近いのはミツルかしらん、昔はヒロに懐いていたというのもおかしい話ではないし。
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ダーリン・イン・ザ・フランキス 感想リスト
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第1話「独りとヒトリ」
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第2話「繋がるということ」

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