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人を見かけで判断するなかれ――「しなこいっ」完全版上巻感想

完全版 しなこいっ(上) (角川コミックス・エース)

 原作・黒神遊夜、作画・神崎かるなの「しなこいっ」完全版上巻を読了。紙の本は入手が難しいこの作品も電子書籍ならなんなく買える!ありがたい。読んでみて感じたのは、この上巻では「人は見た目によらない」というのが重視されているのではないかなということでした。

 主人公の1人である遠山桜はまるでオモチャのように短い竹刀を持っていますが、彼女が操るのは「短剣道」という立派な実在武術。またもう1人の主人公である榊龍之介はまるでタレントのような服装とバットでも入っていそうなケースを持っていますが、見る人が見ればそれは竹刀が入っているのではないかと疑うもの。どちらもその本質は見た目を裏切っています(特に短剣道が片手持ちによって「見た目より」リーチが長いというのが二重に巧い)。
 龍之介の同行者である北川和巳もミュージシャンのような出で立ちとコントラバスケースを持ちながらその中身は長竹刀であるように、見た目を裏切るのは2人だけに留まりません。体格の良い壮年男性にしか見えない剣術道場の師範・猪口安吾は見た目に合わぬブラジャーなぞを着用している、かと思えばそもそも性別が女性だし、桜の母である吹雪は姉と勘違いされるような若々しい見た目の美女。敵陣に至っても、どう見てもメイド少女にしか見えないエマは男の娘だし、ボーイッシュにすら見える祥乃は逆にきっちり女性だったりする。
 こうした見た目と内実のギャップは、作品のジャンル性全体にも言えるもの。ぱっと見とタイトルは女の子のかわいさがメインの爽やか作品のようでいて、その実はゴリゴリの武術漫画でありドロリとした情愛すら内に秘めています。一方で重くなり過ぎもしないバランスは後身である「武装少女マキャヴェリズム」にも通じるところでしょう。遅ればせながらそのルーツをたどる読書の旅、楽しんでゆきたいと思います。

関連:
漫画感想(「武装少女マキャヴェリズム」1巻)
漫画感想(「武装少女マキャヴェリズム」2巻)
漫画感想(「武装少女マキャヴェリズム」3巻)
漫画感想(「武装少女マキャヴェリズム」4巻)
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武装女子の非武装対決――「武装少女マキャヴェリズム」7巻感想

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