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恋は乙女を(物理的に)強くする――「しなこいっ」完全版下巻感想

完全版 しなこいっ(下) (角川コミックス・エース)

 原作・黒神遊夜、作画・神崎かるなの「しなこいっ」完全版下巻を読了。本作においては才能とは「モチベーション」であると定義されています。幼い頃はまるで見込みの感じられなかった龍之介は虎春への恐怖によって「雲耀」に至るほどの速度を手に入れ、剣術において多方面に優れていた北川は虎春への憎悪によって一点突破の強力な長竹刀の使い手に変わる。そして彼らに襲いかかる刺客の1人・面木乱歩は「モチベーション」がいかに力になるかをまざまざと見せつけてくれます。身体能力の限界を意識的に解除する彼の力の源泉は相棒である佐東鯨への恋心、すなわち「鯨の前で格好つけたい」というシンプルな「モチベーション」なのですから。
 そしてモチベーションが才能であるならば、主人公である桜の飛躍にもそれが必要になってくるわけで――彼女のそれもまたおそらく、恋。北川による長物対策の訓練がなかなか実を結ばない中で彼女が踏ん張れるのはもちろん負けん気もありますが、そこには折々自分に向けられる龍之介への意識があります。放心状態の頭の中を整理した落書きでは最初に(直接試合してはいないのに)龍之介が描かれ、再挑戦で失敗した時は彼のため息にもまたショックを受けているのですから。それを繰り返したくなくて、桜は修練を重ねる。どうすれば長竹刀を打ち破れるかはロジカルですが、そこへ突き進むためには単なる指南を越えて龍之介の存在の必要性がある。恋することで乙女が強くなる、というのをこう置き換えて描いているのはとても面白いなと思います。……面木乱歩が「女口調」なのもこのあたりの一貫性なのかしらんw

 掲載誌のweb移行で途切れた物語は、「しなこいっ」から「竹刀短し恋せよ乙女」へ。残り3巻を楽しんで読んでゆきたいと思います。

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