触れ合いという染料――「ハクメイとミコチ」9話感想
- CATEGORY: Wisp-Blog
- TAG: アニメ_2018年冬アニメ

その影響は、当人がその場にいなくても続く。
ハクメイとミコチ 第9話「水底のリズム と 凝り性の染め物」
©樫木祐人・KADOKAWA刊/ハクメイとミコチ製作委員会

「ハクメイとミコチ」9話を視聴。動のコンジュと静のセン、そしてハクメイとミコチ。それぞれの世界が混ざり合い染め合う。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
セン主導で進む潜水行は一見するとセンの世界のようだが、魚がお構いなしにぶつかるように実際はそうではない。センの科学とコンジュの音楽によって入り込める未知なる世界だ。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
それでも潜水に使うサイモンの気質についてセンはよく知っているから主人げに振る舞った訳だが、実際の所サイモンは想像以上に臆病だし騒がしいのが好き(センとは違う)。潜水して服を脱いだセンは、その心の内も少しさらけ出す(後半では帽子を脱いでいる)。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
元々が歌と心臓音を混ぜ合わせた事で潜水行は実現した訳だが、歌と指示が「混ざり合った」合唱はサイモンを再起動させ、彼女達を自分達の世界に連れ返す。そしてこの時、歌上手でも指示者でもない音痴のハクメイも歌っているのが懐が広い。専門外でも構わないのだ。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
専門外でも構わない事は、後半の服作りでも語られる。最初は何をどうしたらという有様だったセンはミコチの服飾の世界と自分の科学の世界の意外な近さに触れ、自ら意見を提案するようにすらなる。2人の意見がより良い服を作り上げる。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
意に沿わない生地を「染め上げる」。ブルーベリーだけでは鮮やか過ぎるから、つるばみを「混ぜ合わせて」暗色にする。センの服が出来上がっていく物理的な過程は、今回のお話において示唆的だ。染め上げても変化は続く、というのも服の完成の瞬間で終わらないラストと繋がる。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
ジョージの中はセンの家、センの世界。けれどそこに、新しく作られた服を着たセンという混ざり合い染め上げられた彼女がいる。それを見せる相手がセンの世界の外殻であるジョージというのは、いちばい素敵な鏡写しを見ているようだった。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
前半ラスト、センの見上げる夜空と水底は混ざり合った。だから後半で窓に映る夜の景色もまた、水底に繋がっている。だからコンジュの歌がEDになるのだ。前半は終わりで歌わないのに肩透かしをくったが、後半まで終わってみるとそれにも納得だった。#hakumiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年3月10日
関連:
ハクメイとミコチ 感想リスト
ハクメイとミコチ 第1話「きのうの茜 と 舟歌の市場」
ハクメイとミコチ 第2話「ふたりの歌姫 と ガラスの灯 と 一服の珈琲」
ハクメイとミコチ 第3話「星空とポンカン と 仕事の日」
ハクメイとミコチ 第4話「仕事の日2 と ミミズクと昔話」
ハクメイとミコチ 第5話「組合の現場 と 大岩と飼い石」
ハクメイとミコチ 第6話「卵の美容師 と 休みの日」
ハクメイとミコチ 第7話「樹上の梯子 と 都会的な生活 と 笑顔の写真」
ハクメイとミコチ 第8話「長い一日」

にほんブログ村
【言及】
https://tiwaha.blog.fc2.com/blog-entry-552.html
http://katsux2.blog.fc2.com/blog-entry-7885.html
http://puchimaru2.blog.fc2.com/blog-entry-4169.html