合わせるのは力と刺青――「ゴールデンカムイ」1話感想
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熊に鉄拳と言うと「武装少女マキャヴェリズム」を思い出すなw
ゴールデンカムイ 第1話「ウェンカムイ」
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会



「ゴールデンカムイ」1話を視聴。莫大な金塊の手がかりになるのは殺して皮を剥ぐのを前提に彫られた刺青……というえげつない設定ですが、その刺青が集めて合わさらないと意味を成さないのと同様、この1話は要素が合わさることで物語が飛躍するよう作られていたように思います。
小樽中の遊郭を買い上げてもお釣りが出るほどの金塊、手の混んだ刺青、脱走したまま行方の分からない死刑囚。杉元が聞いた話はそれだけでは大げさ過ぎて胡散臭く、彼も信用しようとしません。しかし話をした男が自分を殺そうとしたこと、またその体に話通りと思われる刺青があったことで信憑性は大きく上がります。アシリパにしても自分の父が殺され金塊が奪われたことは知っていても犯人が捕まったことなどは知らず、杉元の話が合わさって彼女の中で信用が生まれる。
アシリパの知識は杉元に刺青は剥いで使うのを前提として彫られたものであることを教え、杉元が囚人を殺して金塊を取り返せばアシリパの父の仇は死刑になり実質的に仇が討てる。2人には互いの目的のために互いが必要であり、合わさることでそれを果たすことが可能になる。これもまたある種の運命的な出会いなのだろうな、と思います。倭人とアイヌのコンビなのも合わせる上で必然か。与太でないなら随分とスケールの大きいこのお宝探し、これからどんな登場人物が合わさっていくのか楽しみです。
しかし合わさらなければ物語が飛躍しないのなら、杉元が死なないのも「合わさる」ものが足りないからなのかしらん。原作が続いているのですからアニメ化の範囲で終わるはずもないのですが、先行きが更に気になってきました。
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